2009年12月28日月曜日

ホームページ、大幅リニューアルしました

弊社ホームページ、刷新しました。

http://www.discoveries.co.jp/

だいぶ見やすくなったと自負していますが、いかがでしょうか。
なお、トップページにあるTwitterは、社長の島田のつぶやきです。
(私の頻度の少ないつぶやきは、本サイトの右側のバナーからご覧いただけます・・・)

RSSにも対応したので、更新情報はぜひそちらからも御確認下さい。

2009年12月2日水曜日

SharePoint 2010 勝手にレビュー① ~活用領域編~

SharePoint Conference 2009 Japan に参加してきました。
すでにラスベガスで開催されたイベントの日本版という位置付けで、SharePoint Server 2010 の実質日本初お披露目のイベントです。
製品の主な活用領域である「コミュニティ(ソーシャル)、検索、コンテンツ管理、BI」という分野ごとにセッションが設けられているだけでなく、管理、運用における新機能、関連するOffice製品との連携機能、開発方法などのセッションもあり、充実した内容でした。

イベントのレポート記事
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/12/01/sharepoint/



セッションは複数が同時進行なので、すべての話を聞くことはできなかったのですが、後日ストリーミングが公開されるそうです。
なんと素晴らしいサービス。

ストリーミング公開先(Microsoft Business Connection)
http://www.microsoft.com/japan/msbc/

ということで、あくまで参加したセッションの範囲内で、SharePoint 2010 の特徴や印象をまとめておきます。
あくまで個人的な見解なので、内容についてはなんの保障もありません、あしからず。


【SharePoint Server 2010 製品概要】
以前の投稿にも書きましたが、SharePoint 2010の活用領域(上図)は、現行の2007バージョンとは微妙に異なっています。
これは扱う情報は変わらなくても、その活用方法や管理方法、提供方法に幅が出たことによる、表現の広がりだと考えています。
製品の位置付けは、根本的にはあまり変わっていないと感じました。
2007と比べると、すべての領域において機能が拡充、洗練され、どの領域でも一定以上の品質のある製品になったというところです。
基調講演ではガートナーさんのレポートを紹介していましたが、複数の分野(検索、SNS、BI、etc..)で業界リーダーの地位を獲得しており、これはSharePointの「オールインワン」という大きな特徴であり強みですね。
単一の製品で、情報の蓄積~多様な形での活用までサポートできるというのは、製品を利用する側、設計する側双方にとって使いやすく、多くの可能性(余地)を与えてくれる製品であると思います。
あとはUIにリボンが採用されたことですかね・・・。賛否両論あれど、記事の編集はやりやすくなったと感じる人が多いんじゃないでしょうか。

【活用領域① ソーシャル】
これまでは SharePoint 含め、マイクロソフトの Office 製品では「コミュニケーション&コラボレーション」と表現していたものが、「ソーシャル」という言葉に変わった印象です。
どこにもコラボレーションなんていう言葉が出てこなかった・・・
SharePoint 2010 では、ソーシャル ネットワーキング、SNS 機能が拡充されています。
あらゆるコンテンツへのタギングや、タグクラウドを表示するWebパーツ、個人用サイトでの自身の近況のUpdateやプロファイルの公開、同僚のサイト内での行動や発言のUpdateの通知など、
FacebookやTwitter、LikedInなどのサービスが企業内で使えるイメージです。
この手のサービスが爆発的に会員数を増やしている現状を見ても、正当な機能強化でしょうね。
セッションやデモでも、そういった説明がされていました。
<所感>
なんとなくSNSというと、ネット上で人のネットワークを拡大していくものという印象が強いですが、それは一つの側面でしかないでしょう。
企業内で人のネットワークを増やし、コミュニケーションが活発化していくことは業務を進めるうえで重要ですが、企業にとってまずインパクトになるのは、情報管理の手法が変わる、という点だと考えています。
これまで管理者主導で行われてきた企業内情報管理は、利用者主導に変わることになります。
フォルダやサイトという場所で分類されてきた情報は、今度は利用者がつけたタグによって管理され、利用者は人やタグをキーにして情報にアクセスをするようになります。
企業内でどう運用するか、というのは多くの企業が頭を悩ませるところでしょう。
それに、SNSはインターネットでは普及している、と言っても、日本ではmixiやモバゲーが主流で、Facebookなどとは若干考え方やUIが違うんですよね。。なじみという意味でも、抵抗がありそうです。

【活用領域② コンテンツマネジメント】
これはセッション聞いてないので、後日ストリーミングを見て追記します。

【活用領域③ 検索】
なにかと評判の悪い、SharePoint 2007 の検索ですが。。2010ではFASTという超強力なエンジンを得ました。
と言っても、FASTはアドオンとして購入する必要があるので、多くの企業は標準の検索エンジンを利用することになるでしょう。。
標準エンジンの強化点についてはあまり説明がなかったので、根本的に検索精度や速度が改善されているのかは分かりません。
分かりやすい強化点では、検索結果のフィルタ機能が充実していたことですね。
作成時期や文書の種類など、さまざまな項目でフィルタができるので、情報が探しやすくなりそうです。
検索のクエリレポートも、これまで同様確認できるようです。
それにしてもFASTはやはりスゴイ。
検索結果での文書のプレビュー機能をはじめ、もともとの強みである自動的な情報のカテゴライズは、情報検索時間の大幅な短縮になりそうです。
あとはライセンス料がいくらなのか・・・
<所感>
検索においてはGoogleに何周も遅れている印象のマイクロソフトですが、インターネットではYahooとの協業、新しいエンジンBingの好評価など、かなり力を入れている領域ですので、
機能的な改善には期待しています。
ただ、検索もなにげに個々の検索スキルの差が大きく、どんなに強力なエンジンがあっても探せない人は探せないんですよね。
利用者がより検索をしやすくするには、前述のタグをうまく付けていくこともそうですし、検索結果から気づきを与えてあげるナビゲーションを設計することも有効でしょう。
検索クエリを見て、継続的に情報設計やタグを改善することも重要ですね。

【活用領域④ ビジネスインサイト】

これはセッション聞いてないので、後日ストリーミングを見て追記します。
Performance Point Services が楽しみです。

【Office アプリケーションとの連携】
各セッションで、クライアント側のOffice製品群との連携デモが多く紹介されていました。
<SharePoint Designer 2010>
SharePoint Designer 2010 (以下SPD)は、SharePoint 2010 を使ううえではもはや必須のツールですね。
従来のサイトのデザインカスタマイズはもちろんのこと、ワークフロー作成機能は、作ったワークフローを他のリストやライブラリで使い回しができるようになっていました。
驚いたのは、業務システムと接続する Business Connectivity Services (以下BCS)を、SPDで簡単に設定できること。
データベース内にあるマスタなどのテーブルを、SharePoint のリストとして表示(編集も可)するといった設定が、SPDでウィザードで設定できちゃいます。
そんなに簡単に設定できると逆に危ないんじゃないのか、という意見も出そうですが、まずは”簡単に出来る”ということが大事なのであって、それを使わせないようにすることは運用次第でいくらでも可能なわけですから、あまり意識する必要はないのではないかと。
<SharePoint Workspace 2010>
これはGrooveの後継製品で、SharePoint のオフラインツールとして進化しています。
Grooveでも、SharePoint のドキュメントライブラリと同期して、オフラインで使うことはできました。
SharePoint Workspace では、サイトごと同期できるので、リストをオフラインで編集したり、InfoPath フォームライブラリをオフラインで利用して帳票を投稿する、ということができます。
Groove 時代からヘビーに使っている私としては、うれしい進化です。
外にいても SharePoint 内のデータを利用できるのは、一度使い始めると止められない便利さです。
そういえば、Grooveでは利用するときに独自のID/パスワードが必要だったのですが、
SharePoint Workspaceでは必要ないようですね。
ようやくログインユーザーと統合された、ということでしょうか。
<Visio 2010>
VisioはだいぶSharePoint連携機能が充実しています。
まず、ワークフローをVisioでデザインできる点。
絵でフローを直感的に描けるだけでなく、ルールに矛盾がないかチェックする機能まであります。
Visioで描いたワークフローは、直接SharePoint に発行できず、間にSharePoint Designerをかます必要があります。
それから、SharePoint 側にVisio Servicesなるものが新機能として搭載されました。
もともとVisioは、作った図面をWebページとして保存して、ブラウザで共有できましたが、それをSharePointで自動化してくれるようなイメージです。
これの素晴らしいところは、Visio図面が保持している裏側のデータの更新も認識しているので、
ブラウザで見ているVisio図面を動的に変えることができるところです。
従来の単なるVisio図面をWeb発行しただけでは、データ更新は認識してくれなかったので、これは大きな進化です。
デモでもやっていましたが、たとえばVisioでのサーバー管理図を、サーバー監視ツールと連携させておいて、SharePointに発行しておくと、システム管理者はSharePointサイト上で、現在のサーバー稼働状況を絵で見ることができます。
異常があれば該当のサーバーの色が変わるので、すぐに対処できます。(以下参照)

状況や状態をビジュアルに把握したいという業務は、あらゆるところにあるでしょうから、
この機能は、多くのシーンで使えそうですね。
<Access 2010>
SharePoint に、Access Servicesという機能が搭載されています。
Access で作ったフォームを、Webに変換してくれるというもの。
ランタイムを配らなくてもよいので、展開は楽になるでしょう。
Accessだけでも、Web形式にすることは以前からできたんですけどね。
そことの違いはまだ把握できていません。

2009年11月25日水曜日

製造業向け営業力強化セミナー

12/17、以下のセミナーに登壇します。


製造業の売上増実現のために 営業力を高める IT 活用セミナー



11月に営業力強化のセミナーを2本やりましたが、弊社の内容はそれと同じです。
そもそも営業力を高めるために、ITがどのように貢献できるかということと、
SharePoint への実装のポイントをお話しします。
11月に引き続き、テプコシステムズ様のセッションでは、Excelを使ったデータ集約、集計などのソリューションをご紹介いただきます。
加えて、今回はマイクロソフトさんからDynamics CRMの紹介をするセッションもあるので、
だいぶ盛りだくさんなセミナーです。

もちろん無料です!
お申し込みはこちら

2009年11月17日火曜日

企業内コミュニケーションがうまくいかない③

少し間が空いてしまいましたが、前々回の続き。

文字だけに頼るメールやチャットなどのコミュニケーションは、情報量は膨大ながら伝達効率は非常に低いという話をしてきました。
発信した側にとっては、伝わらないというのはストレスが溜まるもので、気づくと相手のせいにしていたりします。

視覚や聴覚などに頼れない限定的な状況で、うまくコミュニケーションをするには、コンテキストを合わせる、辛抱強く繰り返し伝える、という努力が不可欠と考えています。

コンテキストはコミュニケーションを重ねるごとに合わさっていくものですが、相手を知り、自分を知ってもらうことで最初の段階からある程度合わせることは可能です。
出身大学が同じ/自宅が近所/共通の知り合いがいる などの共通項が少しあるだけで、相手との壁は小さくなり、伝達効率は向上します。(たまにマイナスに働く場合もありますが・・・)
この性質を利用しているのがSNSであり、mixiやFacebookといったサービスの会員数は爆発的に伸び、友達から友達、自分と同じ組織に属している人など、人のつながりが拡大されています。
SNSの本質は、ブログで情報発信したり友達を作ることではなく、ネットという仮想世界でコミュニケーションを深め、広げるための環境作りにあると言えるでしょう。
企業内SNSは近年導入ブームではあるものの、うまく活用できていない、盛り上がらないというケースでは、そもそもの目的を見失っているところも多く見受けられます。
社内ブログを導入したところで、コミュニケーションは活性化しません。
それ以前に、相手を知り、自分を知ってもらう仕組みを確立し、従業員がその意味を理解している必要があります。

もう1点、辛抱強く伝える、ということですが、これが意外に軽視されています。
メールで書いたのに、全然伝わってない!!と憤慨する前に、そんな簡単には伝わらないと理解しておくべきです。
お互いよく知っている仲ならともかく、自分の伝えたいことを正しく伝える、相手の伝えたいことを正しく理解する、というのは簡単ではありません。
双方にスキルが必要です。
しかし、全員がそんなスキルを持っているわけではないですし、メールなどで広範囲に発信された情報を全ての受け手が理解することは、1度では到底無理です。
ところが、今でも多くのお客様からビジョンが伝わらない、うちの部署の役割を理解していない、という相談をいただきます。
伝え方の改善も有効ですが、繰り返し伝える、表現や角度を変えて伝える、といった努力は忘れてはいけないポイントです。

2009年11月4日水曜日

BPOS値下げ

BPOSが値下げされています。


1ユーザーあたり、15ドルから10ドルになりました。
日本でも同様です。
販売パートナーの我々からすると単価は下がりますが、これで普及が進めば良いですね。

BPOSを試用されたい方はこちら

企業内コミュニケーションがうまくいかない②

前回の続き。

メールがコミュニケーションに与えた影響は、コミュニケーションミスを発生しやすくしているということです。

本来、顔をつきあわせたコミュニケーションとは、五感でするものです。
コミュニケーションしながら、相手の風貌、表情、視線、声色、話し方、態度から感じ取り、
こちらの出方を調整し、より円滑にコミュニケーションが進むようにします。
日本人はあまりやりませんが、欧米人はハグや握手も使って、相手とより多くの情報交換をします。

対するメールは、文字だけでコミュニケーションをする必要があるため、圧倒的に情報が不足します。
既知の人同士ならまだしも、そうでない人同士でメールコミュニケーションすることは、
伝達できる情報が非常に少ないということを認識しなければなりません。
にも関わらず、人間は都合よく考えるもので、メールを送っただけで相手に伝わったと思っている人が非常に多いです。

さらにビジネスメールの場合、CCやBCCが多用されますが、
話の背景をよく分かっていない人がCCから横やりを入れてきて、話がこじれることは少なくありません。

なお、日本のケータイ文化には、絵文字という画期的な発明(大げさかもしれませんが・・)があり、
これをうまく使うことで文字に感情を載せられます。
が、現状、ビジネスではあまり使われていません。
部長が突然、絵文字付のメールを送ってきたら、部下に気持ち悪がられるか、いろいろな噂を立てられてしまいそうです。

自分は伝えたつもりでも相手に伝わっていないというのは、非常にストレスがたまります。
そもそも伝わらないものだ、と認識していれば対策もできるのですが、
多くの場合そうではないので、企業内外のあちこちでコミュニケーションミスが発生しているのが現状です。
また、出したメールに誰も返信してくれないこともあります。
もちろんメールの種類にもよるのですが、これもまた発信者にはストレスになります。

私自身が以前所属していた部でもあったのですが、
部内の情報共有を促進するために、皆が業務で得たことを小さなネタでも良いから、部内にメールで共有しよう、という企画が実行されたことがありました。
私も含め、何名かが情報を発信したのですが、これに返信が全く無い・・・
そもそも情報共有が目的なので、必ずしも返信は必要無いのですが、リアクションが無いのはつまらないものです。
わずか1ヶ月で、誰も発信しなくなりました。

企業内のコミュニケーションを考えるとき、
メールは外せない1つのスタイルではありますが、
全員がその特徴を正しく把握して使えているかというと、決してそうではありません。
学校や企業内研修で、メールの使い方(ツールではなく)なんて教えてくれないですし。。
これからのITリテラシー教育は、こういった点も重要視しなければならないでしょうね。

と、ここまでメールコミュニケーションの悪しき点を中心に書いてきましたが、
別にメールがダメとか、個人的に嫌いなどというわけでは無いです。
言いたかったのは、企業内コミュニケーションを円滑に行ううえで、
メールを正しく使うことが重要なので、特徴を押さえておきましょう、ということ。
メールコミュニケーションは当分無くならないでしょうからね。

次回は少し違った観点で、企業内コミュニケーションをうまく行う考え方を書きたいと思います。

2009年10月30日金曜日

企業内コミュニケーションがうまくいかない①

最近、組織内のコミュニケーション改革的な(?)案件をやっているので、
企業内のコミュニケーションについて考えてみました。

ネットなどで調べたら、コミュニケーションに関する調査レポートなどは比較的すぐに見つかります。

「企業内コミュニケーションの実態」に関する調査結果

たとえばこの調査結果もそうなんですが、コミュニケーションの課題として、
”部署”と”役職”を超えたコミュニケーションができていない、というのが多いです。
あとは企業規模が大きくなればなるほど、できていないという傾向もありますね。

できている/できていない、の区別は回答者の主観的なものなので、
同じ会社内でも回答が分かれるところでしょうが、
これまた主観的に言うと、中~大企業では全体的にコミュニケーションは希薄化していると思います。
(同じ部署内でも。)

企業内に限らず、人間の生活はコミュニケーションがあって健全になりたっています。
人間だけじゃなく、動物は皆コミュニケーションして生きている。
コミュニケーションすることで、はじめて自分の存在を確認できて安心し、感情を持ち、行動できるわけです。
では、コミュニケーションがとれなくなったらどうなるか?
その答えがこれ↓↓

増えるサラリーマンの心の病
精神障害等に関する労災請求は、5年間で2.5倍
原因の4割弱が「人間関係」

もちろん、皆が暗い気持ちで働いているわけではないですが、閉そく感を感じながら働いている人が増えているのは事実です。
企業だけでなく、自殺者や引きこもりが増える一方である日本全体にも言えますね。
コミュニケーションの希薄化がすべての原因ではないにしろ、大きな要因ではあると思います。

では、なぜ近年コミュニケーションの課題が増えているのでしょう?
これも複数の要因(組織体制、文化、機会、教育etc)が重なっているのですが、
今回はメールというコミュニケーション方法の影響に注目してみました。

メールはいまや企業文化に「メール文化」という言葉があるぐらい、
企業のコミュニケーションに欠かせないものになっています。
メールの利点についてはいまさら言うまでもないですが、
従来のコミュニケーションツールにあった「距離」と「時間」の制約をゼロにしたことが大きいでしょう。
企業のPCだけでなく、携帯電話での利用は日常生活においても便利で、当たり前になっています。

しかし、メールはコミュニケーションに必要な大切なものを、我々の生活から奪いました。
それが何かはまた次回・・・

2009年10月20日火曜日

営業力強化セミナーに登壇します

11月17日に以下のセミナーに出させていただくことになりました。

Excel と SharePoint を使った、営業力強化セミナー

今回はちょっと間口を絞って、営業現場で情報共有を進めるために、ITをどう使っていくかの話です。
情報システムの担当者様はもちろん、営業企画や支援をされている方にもぜひご参加いただきたいです。
まだコンテンツは作成中ですが、実際の営業部門での情報共有プロジェクトの事例をちょっと深めにお話ししようかと思っています。
営業も情報武装すべし!みたいなセミナーは結構いろんなところでやっているのですが、
生々しい話のほうが参考になりますからね。

それに、共催のテプコシステムズ様のExcel+SharePoint連携ツール「exDirector」は必見です。
見たら「これはいい!」と思うこと請け合いです。

ご興味のある方、お申込みは上のリンクからお願いいたします。

2009年10月16日金曜日

ECMセミナーに参加してきました

このところセミナーの話ばかりなんですが・・・
昨日某大手SIerが主催するECMセミナーに参加してきました。
ECM(エンタープライズ コンテンツ マネジメント)という言葉自体、2,3年前に比べると聞かなくなったので、もう流行りではないのかなーと思いながら会場に行ってみると、100名くらい入りそうな会場は満席でした。
まだまだこれから対策、というところも多いということですね。
(参加者の属性は知る由もないですが。)

今回なぜこのセミナーに参加したかというと、セミナーのテーマが「業務効率を上げる文書管理」という、マイクロソフトをはじめとしたいくつかのITベンダーが言う、理想的なECMの形を掲げていたからです。
管理性を高めれば現場の業務効率は下がる、というのが1つの常識になっていて、
いかに両立させるかというのは企業においては大きな課題です。
私自身は、両立させるためには裏ワザなんて無く、地道に1つ1つの改善を行うことが必要と思っているのですが、やはり新しい発想や考え方があるなら知りたい。
このセミナーでは、ECM界(そんなのあるの?)では大家の方が基調講演をされるということで、
経験に基づいた事例などもうかがえるのかと期待して参加したわけです。

で、参加した感想ですが・・・
残念ながら私の期待した内容とは違っていました。。
まあ、そもそも私の勝手な期待なので、主催側には責任ないのですが。
あんまり批判を書くと怒られそうなのですが(笑)、個人を中傷するわけではなく、あくまで私の期待とズレていた点を書きますと・・・
・業務効率と管理を両立した事例の紹介などは特に無く、具体的な新しい情報を得られなかった
・基調講演のスピーカーのECM大家の方の立場が最後までよく分からなかった
 (豊富な経験をお持ちなのは良く分かったのですが、我々参加者に対して「自分のノウハウをサービスとして提案している」のか、「同じユーザーの立場で、先駆者として話している」のか)
というあたりです。

最後にパネルディスカッションがあって、事前に参加者から集めた質問を中心にスピーカーの皆様がコメントする、という進行だったのですが、質問内容としては
「どのように管理対象とする情報を分類するのか」や、「ユーザーへの教育はどうすべきか」といった、もっともなものでした。
これについても、基本的には個別に相談となり、明確な回答はお金を払ってから、というところでした。
(そりゃそうだ・・・)


ECMや情報管理、文書管理は、コンプライアンスの観点で数年前からブームになり、
監査法人のサイトなどでも考え方は記載されていますし、
製品や情報は検索すればいくらでも探せます。
これから検討という方も多いようですが、大手どころはなんとなく一巡した感もあるので、
次はどう設計し、どう運用するか、他社の成功例/失敗例などの情報が必要になってくるのではないでしょうか。
そんなセミナー、やってないかな・・・

2009年10月9日金曜日

セミナー、大盛況で終了

先日宣伝したセミナーを、今日やってきました。
まさかの台風大接近で開催があやぶまれたにも関わらず、なんと満員御礼でした!
いやー、びっくりです。
そして、とても嬉しいです。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

強風吹き荒れる中、これだけの方に集まっていただけるということは、
やはり活用にお悩みの方が多いということですね。
今回は、活用がテーマのセミナーに、
どれだけ皆様が興味があるのかという実験的な要素もあったのですが、これで確証が持てました。

あいにく電車が動かなくて来られなかった方もいらっしゃったようですので、
ぜひまた同じようなセミナーをやりたいところです。


さて、セミナーでは私から以下の2点のお話しをしました。
・使いやすいSharePointサイトの作り方
・SharePointサイトにアクセスしてもらう考え方や手法

こういう話は、おそらくSharePointのセミナーでは今まで話されていなかったと思います。
SharePointは導入後はユーザー任せになってしまうことが多いので、情報も少ないですよね。
なので、導入後の活用のヒントになるような内容にしました。
あまり概念的な話に終始しても、皆さんの行動にはつながらないので、
事例などを交えてなるべく具体的な話をしたつもりです。
いつも心がけているのは、セミナーではWebやホワイトペーパーなどに書いてある、調べればすぐわかるようなことはお話ししないようにしています。
対面だからこそ得られる情報はあると思いますし、「もっとこんな話を期待していた」と言われると申し訳ないので。。
とは言っても、ビジネスなので無償でお話しできる範囲は限られるのですがw
もっと詳しく聞きたいとか、個別に相談事項があれば、ぜひご連絡いただきたいと思います。


共催したセカンドファクトリー様からは、より実践的な、
UXの考え方から SharePoint のUIカスタマイズのお作法や機能までお話しいただきました。

考え方+事例+実装方法という流れで、いろいろと持ち帰っていただけたのではないでしょうか。
参加いただいた皆様のお役に立てれば幸いです。
(アンケートも全体的に好評価をいただけました。)

2009年9月30日水曜日

サイボウズとマイクロソフトの業務提携

ちょっとびっくりなニュースです。

サイボウズ、SharePoint Serverベースの新グループウェア開発


サイボウズといえば、国産グループウェアメーカーとしての地位を確立されており、
代表的な製品であるサイボウズOffice、ガルーンも、日本企業ならではのニーズを取り込んだ、完成度の高い製品だと認識しています。
SharePoint Server とは、これまで中小企業のセグメントで競合していたはずなのですが。
(ガルーンは最新バージョンで、数千人規模の対応も謳っており、中堅~大企業のセグメントでも徐々にぶつかっていたはず)
その両社が提携とは、全く予想していませんでした。

SharePoint Server は、以前から「日本の商慣習と微妙に合わない」とか「導入してすぐに使える手軽さが無い」など、日本企業のお客様からは結構な数の要望があります。
そういった声に対応するものとしては、これまでGroupBoardワークスペースというアドオンが提供されていましたが、正直なところもう一歩!という機能が多く、要望に応えきれているとは言えませんでした。

今回の提携で、SharePoint Server の弱点を補完できるアドオンなどが出てくると、SharePoint 市場も広がりますね。
マイクロソフトにとってはかなり強力なパートナーを得たと言えるでしょう。。

2009年9月18日金曜日

BPOS と SharePoint Online の微妙な関係

以前、弊社ではSharePoint Onlineを使っているという投稿をしました。
で、実はいまそこからBusiness Productivity Online Suite(BPOS)に乗り換えようと画策しています。
BPOSというのはご存じの方はもちろん問題ないと思いますが、
SharePoint Onlineを含む、その他のいくつかのサービスのスィート製品です。
(SharePoint+Exchange+Office Communications+Live Meeting)

実は最初はBPOSを使っていたのですが、業務ではSharePointしか使わなかったので、
そこから単体のSharePoint Onlineに移行したという経緯があります。
そろそろ、他も使ってみようかということで、またBPOSにしようか悩み中です。

で、さっそくBPOSを購入してみました。
(試しに買えるという、この手軽さがたまらない。)
もちろん、ドメインも変更しませんし、イメージ的にはいままでのSharePointに他の製品を買い足した、という感じです。

ところが、さっそく壁にぶち当たりました。
いままで使っていたSharePoint OnlineのサイトをBPOSでもそのまま使いたいとサポートにお願いしてみたら、あっさりムリとの回答が。
じゃあ、移行したいのですがどうすれば?と聞いてみたところ、「SharePoint Online→BPOSの移行はサポートしていない」とのこと。
ななななんですと!?
前にBPOSからSharePoint Onlineに移行したときは、二つ返事で移行してくれたのに、その逆はダメなんですか!?
むしろこちらが支払う金額も増えているし、マイクロソフトさんとしては嬉しいはずなのに。。
ていうかそういうパターンの企業、他にもいると思うのですが。

その後、しつこく交渉して、USまでエスカレーションしていただいたのですが、結局NGという結論になりました。
(サポートの方々はこちらの事情を察してくれて、真摯に対応いただきました。)

ということで、SharePoint Online→BPOSの移行は手作業でやるしかない。。
Onlineだと管理コマンドも使えないので、サイトコレクション丸ごとバックアップして戻すということができないんですよね。
ファイルは別に手作業でいいんですが、サイトそのものやリスト、スタイルシートなどはどうするか・・・

Exchangeは使いたいものの、SharePoint移行が壁になってくじけそうです。

2009年9月16日水曜日

"活用"が流行り?

最近、SharePoint 関連の Web記事やセミナーなど、”活用”という言葉を使ったものが増えてきたなーと感じています。
検索エンジンで「SharePoint 活用」で検索すると、山ほど出てきますよ。。
(あれ、弊社のサービスがだいぶ後ろにいかないと出てこない・・・orz)

たとえば、
SharePoint MVP の山崎愛さんの記事
(SharePoint の概念と、よくある誤解について、素晴らしくよくまとまっています)

ユーザーの方が書いているブログでも、活用をテーマにしたものがありますね。
とても参考になります。



SharePoint Server 2007 も、リリース後3年がたちますから、そろそろ導入/展開作業は落ち着いて、活用のフェーズに入ってきたということでしょう。
あとはユーザー側の意識の変化もあるかと思います。
すでに持っている資産を最大限に活かそうという発想が、不況という時勢もあいまって強まっているのかもしれません。


ただ、メーカーやベンダーが出す”活用”というキーワードは、ユーザーの立場からすると、ちょっと意味が違うんじゃないの?という気がします。
なぜなら、メッセージの多くは乱暴に言ってしまうと「活用するために機能を知ろう!いろんなアドオンがあるから使おう!」という、製品機能に偏ったものが多いからです。
もちろん、特定の機能が業務の中でものすごく重要な位置を占めていて、それが無いと業務が止まるぐらいの使い方をしていれば、もうそれで十分活用できているのですが。

メーカーの立場からすると、製品の機能を使ってもらうことで自社製品の優位性が高まるわけですから、
機能を知ってもらって使ってもらう、ということは重要な取組みです。
が、ユーザー側からすると、機能を知ることは、「知っておいて損は無い」程度の認識でしかないのかなと思います。

”活用”という言葉は広い意味を持っていますし、レベルにも差があります。
それはまた別の機会に書くとして、たとえば
・高いアクセス数を維持している
・現場からコンテンツが集まっている
・業務がそのうえで動いている
・ほかに代替できない
といった状態は、活用されていると言えるでしょう。
そして、これらを実現するためには、機能だけでは解決できません。
機能の情報よりむしろ、他ではどう使っているのかという事例のほうが、ユーザーの方々はよほど知りたい内容ではないでしょうか。


SharePoint を導入していくうえで、一番難しいのは構築や開発ではなく、最後の「サイトを作ること」です。
利用者にとって使いやすいサイトにするにはどうすれば良いのか、サイトにどんなコンテンツを掲載するのか、どんな設計にして、どんなデザインにするのか・・ こういった課題は、活用において必ず出てくるものです。
しかもそれらは、メーカーであるマイクロソフト、またはSIerが答えを出してくれるわけではありません。
利用者であるユーザーが、どうしていくかを模索して、決めていくのが理想です。

と言っても現実はそんなに簡単にできるものではなく、
だからこそいま”活用”にお悩みのお客様が多いんですよね。
ということで、ヒントをいくつか。

・現状の活用(アクセス)状況は見えているか?
・活用が進まない原因は何か?(大きな理由を3つ程度)
・現場の業務に「役立つ」コンテンツは何か?
・皆が読みたいコンテンツは何か? & 皆に読ませたいコンテンツは何か?

ちょっと抽象的な書き方をしてますが、
考えるうえで押さえていただきたいポイントです。
詳細は過去の投稿にも一部書いているのですが、またここにも随時書いていきたいと思います。

2009年9月10日木曜日

SharePoint 活用セミナーに登壇します

いきなり宣伝です。
10/8、マイクロソフト様主催の
SharePoint 徹底活用塾 ~誰も教えてくれなかったサイトの作り方、盛り上げ方~
というセミナーがあるのですが、ここに登壇させていただきます。

セカンドファクトリー様とご一緒させていただくのですが、
私のパートではちょっとしたアンケート(アセスメント)を実施して、
参加者の皆様に現状を把握していただきつつ、
活用されるためのポイントをお話しする予定です。

セカンドファクトリー様のパートでは、そうしたポイントを実際にサイトに実装する方法をご説明いただきます。
特にUXやデザイン系の課題をお持ちのお客様は必見です。

SharePoint導入後、
・サイトのアクセス数が伸びない
・コンテンツが集まらない
・社内の認知度がいまいち
・サイトのデザインを変えたいが、方法がわからない
というような活用に関するお悩みをお持ちのお客様にはご参考にいただける内容です。
ぜひご参加ください!
お待ちしております。

2009年8月26日水曜日

Tech・Ed 2009、始まりましたね

今日からマイクロソフトの技術者向けの大イベント、Tech・Edが始まっています。
と言っても参加しているわけではないのですが・・

今年はキーノートがネットでライブ中継されるという新しい試みがされていまして、こちらは視聴させてもらいました。

ネットでの動画中継って、すでにスポーツや音楽イベント、企業のセミナーなどでも事例が増えてきていますが、今日の中継は品質が素晴らしかったです。
途中で途切れることなく、まったくストレスを感じなかったですし、動画の品質も高いものでした。
今はビデオが公開されているので、まだの方はぜひ。

http://www.microsoft.com/japan/teched/2009/session/live.mspx

マイクロソフトというとこの手の動画、音声配信は Office Live Meeting というサービスがあるので、それでやるのかと思ったら、仕組みは Silverlight + IIS でした。
Silverlight ということは如何様にでもカスタマイズできるということですよね。
パッケージのWeb会議システムや、大規模なビデオ会議システムに投資されている方の多くは、品質に悩まされていると思いますが、Silverlightという選択肢は品質が高く、コストメリットもあり、今後の有力なアプローチではないでしょうか。

ちなみに品質だけでなく、今日は機能的にもなかなかおもしろかったです。
ライブ中継と言いつつ、一時停止や巻き戻しができるんですね。
オフィスにいながら聴いていると、途中で他の人に話しかけられたり、会議で離席、なんてこともありますから、これができるのはありがたいです。
(リアルタイムに戻したければ「Live」ボタンを押すと即座に今の内容に飛ぶ)


なんだか内容よりシステムのことばかり書いてますが、キーノートの内容は楽しめました。
今年はクライアントの新製品のラウンチが目白押しということもあって、派手なデモが多かったです。
SharePoint Server 2010 も少しばかり登場しました。
大きなイベントでは見た目を重視したデモが多いので、Office連携のBIシナリオや新しいUIの紹介がメインでしたが、それだけでも楽しみが広がる内容でした。
途中デモが固まったのは御愛嬌ということで・・・
(Excelで1億行のデータを処理しようとしてたところ。Excelで1億行!?)

イベント期間中は新しい情報も色々と出てくるでしょうし、注目しています。

2009年8月18日火曜日

まだまだ続く不況

4-6月期のGDPがプラス成長になった、景気回復に明るい兆し!というような記事がいろいろなところに出ています。

http://money.jp.msn.com/newsarticle.aspx?ac=JAPAN-110494&cc=03&nt=00

一方で、このプラス成長率は期待値を下回るものであり、米株式市場は大幅続落という記事も出ています。
この認識の差はなんなのでしょうか(笑

ひとつ言えるのは、日本政府やマスコミが言う「景気回復」や「底を脱した」という認識は、市場や投資家は持っていないということでしょう。
GDPプラスというのもあくまで前期との比較ですし、上の関連記事にもあるように、設備投資含めた各名目は依然としてマイナスです。

とは言っても、GDPがプラスになったのは良い傾向ですね。
金融危機を発端に始まった各企業の在庫適正化やコスト削減により、急激な下り坂から脱しつつあるのは事実だと思います。
あとは自民党のエコポイントや給付金などの政策も多少は効果が出ているのでしょう。
ただ、これは実施した4-6月期の効果で終わる可能性が高いので、また次の四半期にはどうなるのか・・・。

まだまだ先の見えない不況ですが、そんなときだからこそ各企業や個人が自分を見直して、競争力をつける時期なのかと思います。
好況になってビジネスがどんどん成長したら嬉しいですが、自分を見直すような余裕が無くなっちゃいますからね(^^)

2009年8月11日火曜日

SharePoint Online に一喜一憂

SaaS 型の SharePoint Server である SharePoint Online を、弊社でも創業時から使っています。
うちのような小さな会社には、ハードウェアの購入含めたイニシャルコストを抑え、かつ運用などもいらない SaaS モデルは嬉しいですね。
もともとマイクロソフト時代には普段の業務で SharePoint を使っていましたし、
慣れたツールを会社設立後にすぐに使えたのは、業務効率のうえでも助かりました。


ちなみに、Exchange Server の SaaS 型である Exchange Online も本当は使いたかったんですが、このサービスは DNS をいじらないと独自ドメインが使えないという制限があるんですね。
まあ、当たり前なんですが。
自社で DNS サーバーやドメインコントローラを運用している場合はもちろん問題ないですが、弊社も含めて小さな企業はドメインサービスを外出ししているので、普通はカスタマイズを断られます。
ということで、メールアドレスを変更するのが嫌で、Exchange Online は残念ながら使っていません。



ウワサでは SharePoint Online 含めた、BPOS(Business Productivity Online Suite)、国内でもユーザー数が順調に伸びているようですね。
SharePoint Online ですが、オンプレミス版(自社運用)と比べても、普通に使っている分には何ら遜色ありません。
むしろパフォーマンスはいいです。
(使っている人が少ないから?w)
専用サーバーではないので機能制限があるのは事実ですが、基本的なコラボレーション機能(掲示板、アンケート、Wiki、ブログ、ドキュメントライブラリ、リスト、アクセス権管理などなど)はほぼ使えます。

サイトのデザインも、そこそこできます。
↓↓試しに作ってみたサイト↓↓



このサイト自体は標準機能の範囲で作っているので、実は大したカスタマイズはしてないです。
が、やろうと思えば SharePoint Designer でスタイルシートも編集できるので、結構激しいこともできます。



とここまでは褒め称えてきたのですが、正直なところ、いい話ばかりでも無いです。

機能制限があると書きましたが、これが意外と痛い・・



まず通常機能面で言うと、ワークフローが使えません。
それから、検索もサイト内のみです。
外部コンテンツは仕方ないとしても、配下のチームサイトも検索対象になりません。
また、個人用サイトが使えないため、それに付随する機能(個人用リンク、自分のネットワーク、人の検索)は使えません。
多数搭載されている標準 Web パーツはほぼ問題ないのですが、なぜかあるのに使おうとするとエラーになるもの(サイトディレクトリのカテゴリに入るパーツ)も。。
だったら最初から外しておいてほしいですね。


管理面で言うと、利用状況レポートが見られません。
SharePoint をホスティング提供しているプロバイダーの中には、ちゃんとログも見られるサービスを提供されているところもあるので、できないことは無いと思うんですが。
管理者としてはログは欲しいですよね。


デザイン面では、サーバーそのものをいじれないので、テーマの追加ができません。
その他、SharePoint Designer でスタイルシートなどを編集しても、IIS のキャッシュが消えるまで 10分ほど変更が反映されなかったりしますw
編集できないのかと思って何度もやり直してしまいました。。


と、いろいろ書きましたが、欲張らなければ前述の通り十分使えるサービスであることは間違いないです。
要は使い方なので、工夫次第ではかなりの要件を満たせるものになっています。
個人用サイトは無いですが、チームサイトが作れるのは嬉しいですね。
まさにこの点が SharePoint の強みですから。
まだ始まったばかりのサービスですし、今後随時改善されていくことに期待です。

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追記

SharePoint Onlineの検索ですが、フェデレーション検索は有効であることが確認できました。
そのため、SharePointからインターネット上の検索エンジンなどと連動して検索結果を表示することができます。
また、おすすめコンテンツの設定も可能であるため、
特定キーワードに対して誘導先を指定できます。
誘導先はSharePoint上である必要はありません。

2009年7月31日金曜日

情報の信頼性

先日、弊社社長の島田と雑談していたときに、Twitter が既存メディアに取って代わるような存在になるのか、というような話になりました。


ご存じの方も多いと思いますが、Twitter はこのところ爆発的に利用者を増やしていて、アメリカではオバマ大統領をはじめとして、政治家や政党が積極的にこうしたツールを使って国民に情報を発信している例なんかもあります。
日本ではまだ少ないですが、一部の政治家が国会の生中継をしたり、テレビでの有名コメンテーターが生放送の現場(CM中に)でつぶやいたりと、面白い活用例も出てきています。


こうした、「現場にいる人がその場で広範囲に状況を情報発信する」というのは、これまでのメディアでは考えられなかったことです。

新聞もテレビも、何かが起きてからそれを取材し、専門家が整理し、記事や原稿にしてマスに発信するのが通常です。
しかし、Twitter のようなツールは、その場にいる誰かが、いま起きていることを広範囲に発信できるわけですから、その臨場感やスピード感は圧倒的です。

その場にいる誰か、というのも不特定多数で制限は無いわけですから、数人で取材をするメディア企業とは比べ物にならない情報量を持ちます。

そして、受信側もコストをかけずに情報を得られます。


では本当に Twitter のようなツールが既存メディアに取って代わるかというと、それは現時点では難しいでしょう。

というより、私個人としてはそういう世界は危険だと思っています。

理由はいろいろあるものの、情報の信頼性というところが大きいです。
これはネットによって新聞の必要性がなくなるか、という議論と同じで、情報量やスピードは圧倒的にネットが多く、かつ無料でも、そのほとんどはゴミ情報で信頼のおけないものということもあり、結局新聞はいまだ読み続けられています。(紙媒体としての優位性もあるでしょうが。)

コストをかけて得られる情報には、やはりそれなりの信頼と価値が保障されているわけです。

逆に、ネットの情報を中心とした無料の情報は、質が低く信頼のできない情報が大半で、誰も何も保障してはくれません。

ブログに書いてある通りに調理してみたらマズかった、なんてときも、ブログを書いた人を責めることはできないのです。

少し前のデータですが、「インターネットにおける情報の信頼性」というリサーチ結果が公開されています。
http://japan.internet.com/research/20070508/1.html

これによると、ネットで入手した情報の間違いを経験したことがあるユーザーは全体(1,041人)の47.36%(493人)、とのことです。

調査の詳細が分からないのでこの数字をそのまま鵜呑みにはできないのですが、こういった調査がされていること自体、ネットによる情報の信頼性低下については議論されるべきということでしょう。

さらに怖いのは、世の中がこうした無料の情報であふれ、皆がそれを支持することで、既存メディアの収益はますます低下し、彼ら自身もコストをかけた取材や記事作成ができなくなり、情報の質低下がますます進むことです。

Twitter などのツールが広まり、これまで無かったスピードや観点で情報を得られることで、どんな価値が生まれてくるのかは楽しみです。

ですが、無料の情報が大量にあふれることで、本当に価値のある情報が失われていくことは防がなければなりません。

我々ひとりひとりが情報リテラシーを高め、次の世代にも教育をしなければならないと感じます。

2009年7月30日木曜日

インターネットで SharePoint を使う

SharePoint Team blogで、
SharePoint Server で作った外部サイトの事例がまとまったサイトが紹介されています。

http://www.wssdemo.com/Pages/topwebsites.aspx

すべて実例ですし、画面もサムネイルで出ていて、いいですね。
(このサイト自体も Windows SharePoint Services で作られてます。)

日本ではまだまだ SharePoint で外部サイトを作る例は少ないのですが、
海外ではかなり増えています。
以前このサイトにも見た目デザインの例として載せた、フェラーリのサイトもそうですね。
SharePoint が評価されている理由のもっとも大きな点は、
CMS として使えるというところでしょう。
CMS というと実は定義があいまいで、最近では Web に実装する機能そのもの(例えば検索、RSSなど)を提供するところまで含まれたりするのですが、SharePoint はもともとの機能が豊富なのはもちろん、作成したページのバージョン管理、承認フロー、公開/削除の時間指定など、裏側の管理機能も充実しています。
社内ポータルを SharePoint で作っている場合は、そこでコンテンツを集めてサイトコンテンツ開発者がページを作り、外部に公開する、ということもできるわけです。
逆に外部サイトで得られた顧客のフィードバックなどは社内ポータルで公開する。
社内と社外の情報をつなぐという点は、SharePoint を外部サイトに使うならではのメリットです。

SharePoint を外部サイト、CMS として活用するための情報は、マイクロソフトのサイトにも徐々に公開され始めています。
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/aa830818.aspx

外部サイトのリニューアルを検討されているお客様は、SharePoint の利用もぜひご検討ください。

2009年7月28日火曜日

謙虚と傲慢

以前にもブログに書いたのですが、弊社はさまざまなパートナー様と仕事をさせてもらっています。
SharePoint のパートナーは多種多様ですが、うちのビジネス領域は他とかぶらないので、領域が組みやすいです。
1社ではできないことも、各分野で強みを持っているところと連合軍を作ると、低コストで面白いことが色々できるんですよね。
この辺がベンチャーの面白さであり、強みでもあると思っています。

で、前置きはこれくらいにして、今日はパートナー様との協業に見る、「謙虚でいることの大切さ」の話です。
冒頭にはパートナー様とのビジネスの面白さをチラっと書いたものの、実際に仕事をしていくと、やりやすい/やりにくいというのは正直ありますし、逆にパートナー様から見て弊社側にもそういった印象があるはずです。
印象を左右するのは、態度とコミュニケーション力、ビジネス領域の線引きの明確さだと思っています。
会社というより、個人のパーソナリティに依る気がしなくもないのですが・・・多かれ少なかれ所属している組織の文化の影響もあるでしょう。
最初から高圧的な方、のらりくらりで話が進まない方、結局やりたいのかやりたくないのか結論が分からない方などなど、打ち合わせしていてもちょっとツライです。

やりやすいのは、自分たちに何ができて、何ができないのか、を明確に分かっていて、できることには誇りを持ち、できないことには「ぜひそこを手伝ってください」という方
個人的な印象としては、ベンチャーや中小企業に、そういう方が多い気がします。
ビジネス領域が特定されるので、特に「できないこと」が明確なんですよね。
ビジネス領域の線引きがしっかりできている者同士だと、お互いの畑をあらすこともなく、非常にスムーズに協業ができます。
そしてもう1点大事なのは、相手の畑に入って仕事をさせてもらうときには、相手のルールを守ること
つまり、謙虚でいることですね。

つい先日も、謙虚でいることの大切さを実感することがありました。
これまであまり付き合いの無かった企業のセミナーに、ゲストとして登壇させてもらったのですが、
プレゼンの資料をその企業のテンプレートで作ったところ、
非常に喜んでいただきました。
我々が主催のセミナーならともかく、ゲストとして機会をいただいている身としては配慮するのは当然のことだと思いますが、実際には自社のアピールに終始するところもあるそうです。
おかげで、その後のさらなる協業の話もさせていただいています。

謙虚でいることと大人しくしていることは違います。
ベンチャーなんだから、もっと自社をガンガン売り込む姿勢が大切なんじゃないの?という意見もあるのですが、それはその通りですし、自社のできることについてはしっかり主張するほうが、相手にも分かりやすくて次のビジネスになることも多いでしょう。
ただ、主張することが謙虚ではない、というわけではありません。
あくまで、自分たちのできないことについては、パートナー様に協力を依頼すること、逆にパートナー様からもらった機会についてはパートナー様に配慮して立ち振舞うことが大事だと思っています。
これを忘れてアグレッシブに行くのは、単なる傲慢です。

2009年7月15日水曜日

SharePoint Server 2010 活用領域

SharePoint Server 2010 のテクニカルプレビューの情報が公開されています。


http://blogs.msdn.com/sharepoint/archive/2009/07/13/announcing-sharepoint-2010-technical-preview.aspx


そして、製品の活用領域の6象限も合わせて掲載されていたのでここでも紹介します。

以下に現行バージョンのも転載しましたが、力を入れている分野が分かります。
新たに前に出てきたのはCommunitiesの分野ですから、SNS的なところでしょうね。
日本ではまだまだ企業内での活用方法は模索中というところですが、流行りものですからね。
あとはBIが消えて、Insightsという表現になっています。
まあ、これはこだわる人はこだわるのでしょうが、大した違いはないかと。。
なんとなく、情報をIntelligenceにすることよりも、シンプルに気づきを与える、という方向にシフトした感じでしょうか。
違ってたらごめんなさい(笑
でも合ってるとしたら、シナリオとしてはお客様にとってはより現実的になったかと。
ただ、BIについては現行の機能でも活用方法次第というところが大きいので、
どのような新機能があるのかは楽しみです。


↓↓SharePoint Server 2007の領域↓↓


SharePoint Server コンポーネント (c) Microsoft


まだプレビュー版はさわってないのですが、楽しみです。

2009年7月13日月曜日

捨てるのではなく、使ってみる

相変わらず SharePoin Server 導入後のお客様から、うまく活用できていないという言葉をよく頂きます。
実際、SharePoint は導入前に思っていたほどすぐに使えるものではない、というのが正直なところです。
なにせ機能が膨大にあって、やれることが広すぎて要件が定まらないということもありますし、情報系のツールは自社に合わせたカスタマイズの要望が強くなるため開発期間が長引いてしまうことも少なくありません。
こうした声はグループウェアや情報系システム、リッチ化が進むクライアントアプリケーションには付き物なので、SharePoint に限った話ではないのですが。


経営者の視点から見れば、活用されていないシステムは無駄な支出ですから、無駄なコスト削減という名目で廃棄という決定がくだることは十分あり得ます。
実際に、私もお客様に SharePoint の提案をしに行った際に、「以前使ってたんだけど、活用が進まなかったから止めちゃったんだよね」と言われたことは何度もあります。

ですが、廃棄したところで、導入のために費やした何千万、何億というコストは戻ってくるわけではないので、これでは無駄なコストの削減ではなく、無駄遣いを増やしただけになります。

ではどうするのか?
活用されないシステムを廃棄するのではなく、システムを有効活用すれば良いのです。
つまり活用されないのをシステムのせいにするのではなく、
利用する人が知恵をしぼってうまく使おうという、頭の切り替えです。
たとえば SharePoint が活用されない理由は利用者にちゃんと教育されていないことだ、というのであれば、弊社も提供しているような外部の教育サービスを使うことで、少ない投資で大きな効果を得ることができます。
使い勝手が悪いというなら、設計をしてデザインをして、インターフェイスを改善すれば良いのです。

そもそも性能的にまったく使いものにならないシステムは廃棄されても仕方の無いことですが、
SharePoint Server はその点、拡張性も高く、信頼性の高いシステムです。
ビジネスに合わせて幅広い使い方がある点も、活用する上で大きなアドバンテージです。

無駄な投資を減らすというのは、いまかけているコストを減らすのではなく、投資した分に見合った効果を得ることが重要だと考えます。

ちなみに、最近は現場の方中心に、捨てる前にしっかり活用してみよう、という風潮が高まっている気がしています。
弊社のような活用促進の会社に、ありがたいことに声をかけていただけるのも、その表れだと思います。

2009年7月6日月曜日

ITの社内教育、放棄されていないでしょうか

「うちの社員はITリテラシーが低いから新しいITツールなんて使えないよ」
というお客様からの言葉、もう何度聞いたか分かりません。
マイクロソフトで営業やっていたときにも、新バージョンのOfficeを紹介しに行くたびに、
「うちの社員はOffice 2000だってちゃんと使えてないのに、2007なんてムリでしょう」
と、毎度のように言われました。

日本ではいまだに多くの方が、ITは小難しい、よく分からない、というイメージを持っているのが現実でしょう。
こんなに偉そうに書いている私自身も、恥ずかしながら学生時代はPCなんてインターネット利用くらいにしか使わず、Windowsがなんなのかも知らず、就職するまでPowerPointなんて一度も使ったことがありませんでした。
そんなこともあり、お客様がおっしゃるように、年々増えていくカタカナばかりのIT用語やツールの機能は理解できない従業員の方が少なくないことは理解できます。

ITリテラシーが低いので、使いやすいように設計したい、というのなら分かります。
ですが、リテラシーを理由にITツールを使わない、使わせない、ルールでガチガチにしばる、という決定をしている企業は、本当にそれでいいんでしょうか?
言葉は悪いですが、ITリテラシーが低いことを理由にするのは企業としての逃げだと思います。
本当に業務に必要で導入効果が期待できるものなら、導入すべきであり、しっかり教育して活用できるようにするのが筋です。
ITによる新しい技術はこれからも出てくるわけですし、企業活動の中では使わないわけにはいきません。
一時的にリテラシーのせいにして使わないという選択をしても、後にツケがまわってくるだけです。

これは情報漏洩対策などのセキュリティ施策が例として分かりやすいのですが、
USBメモリ禁止、インターネット接続禁止などなど、リスク防止のためルールをガチガチにされているお客様は多いと思います。
ところが、実際に働く従業員側からすると、業務効率が悪くて仕方ありません。
電子情報漏洩の事件は、Winnyなどが話題になったように毎年のように発生しています。
いくらルールを作っても、リスクをゼロにすることは不可能で、業務効率は悪くなる一方です。
当然、最新のITツールを導入しただけでも同様です。
必要なのは、セキュリティの意識付けやリスクの共有、ツールの正しい使い方をしっかりと教育することです。

不況になってくると社内教育コストが削られるなんていう話もよく聞きますが、
とんでもない話です。
この時期に在籍している社員は満足に教育も受けられなかったために、
あとで必ずその弊害が起きます。
日本の教育が楽なほうへ進んだ結果、世界的な教育水準からかなり後れを取ってしまっている現状と同じです。

リテラシーが低いというなら、上げるための教育をするという基本を、
今一度考えていただきたいと思います。

2009年6月30日火曜日

3ヶ月たって

4月に創業し、早いもので3ヶ月がたちました。
6月は弊社の期の締めで、まだ3ヶ月ながら初年度が終了したということになります。
まあ、それはあくまで会計年度の話なのですが、ちょうどいいタイミングなので、これまでの3ヶ月を振り返って、学んだことをまとめてみました。


【人脈の大切さ】

この3ヶ月はとにかく人に助けていただいた日々でした。
一緒にビジネスを作ろうとしているパートナーの皆様、実績の無い我々の話を真剣に聞いてくれたお客様、応援メッセージをくれた友人や元同僚の皆様、そして家族。
自分たちだけでは出来ないことが人と一緒にやることで出来るようになる、そして一緒に成長していけることを実感しました。(まさに弊社の情報活用サービスにもつながるところです。)
ですが、そこで得た情報や人脈を、活かすも殺すも自分たち次第であるということを忘れてはならないとも感じました。


【健康でいること】

創業してから、いろんな人に「とにかく忙しいだろうから、体には気をつけて」と言われるようになりました。
実際、案件が出てきた5月頃からは急激に忙しくなりましたし、これまでに無かった精神的な負担があるのは事実です。
実は4月頃に島田、小野の順番に体を壊した時期があり、1人休むと会社として戦力が半減してしまい、大変なことになると実感しました(笑
頑張らないといけないときもあるのですが、休みもしっかりとって、健康には気をつけるようにしています。


【人の力をどんどん借りる】

前述の人脈にも通じることですが、自分たちが出来ないことの線引きは明確に持っておくべき。
餅は餅屋というように、我々が出来ないところを得意としてやってくれる人が必ずいるので、
そういう人となるべく多くリレーションを作っておくと、心強いです。
大企業だと1から10までトータルで提案できるのですが、
我々はそれぞれの分野のスペシャリストとチームを組んでやることで、むしろより多くのビジネスの可能性を低コストで作れると考えています。


【勢いで決めない】

ビジネスのスピードはベンチャーの強みでもあるのですが、
やたら勢いで新しいことを決めて走り出すのではなく、しっかり考えるステップを踏むことが必要だと思います。
やると言っておきながらアクションしないのは最悪ですが、手足だけ動いていても無駄が多いうえに質の高いものなんて作れないでしょう。
考える時間は大企業なら「一旦持ち帰って・・・」という余裕があるのですが、我々にはそんな時間は与えられないので、短い時間でも考えて判断することと、走りながらでも考えて、軌道修正が必要ならダイナミックに変えることを恐れずにいることが重要と考えています。


【情報を集める時間を作る】

Webの記事もそうですが、何より本を読む時間は重要だと思います。
Webのほうが最新情報は読めるのですが、
情報が断片的なことと、価値のあるものを探すのに時間がかかるのが難点です。
(気に入ったブログなどは毎日購読する価値がありますが。)
その点、本はその道のスペシャリストが情報をまとめているので、価値ある情報を入手できます。
弊社オフィスのすぐ近くに赤坂図書館があるので、とてもお世話になっています。


【ものづくりこそ基本】

これ、学んだことというか我々の基本的な姿勢なのですが。。
周りから「上場したら大金持ちだね」とか「上場するときに転職するから呼んで」とか言われるんですが、別に金持ちになりたくて起業したわけではないですし、上場して株価を何百倍にすることを目指しているわけではありません。
企業は株主のためにあるものではありません。
利益を出し続けることが使命でもありません。
価値のあるものを作って、世の中に提供しつづけられることが使命であり、企業はそれに携わるすべての人たちのものです。
その姿勢を大切に、来期も頑張りたいと思います。

2009年6月26日金曜日

前向きな提案

先日あるパートナー様とお話していたときに印象に残った言葉。

「いま求められるのは、前向きな提案。セキュリティにしても、事故の防止だけではなくて、売上に貢献できるセキュリティ提案シナリオが必要」


セキュリティやコンプライアンスの強化は、企業にとってもある意味永遠の投資領域です。
ですが、どんなに強化したところで売上が伸びるわけでもなく、従業員が働きやすくなるわけでもないわけです。
当然顧客の信頼を得るという意味では効果はあるのでしょうが、関連性は曖昧です。
(自社のセキュリティの仕組みを公開している企業は少ないですし)

そういった既存の考えの中で、売上にも直接貢献できるセキュリティシナリオを提案するというのは、
面白い発想だと思いました。
実際そのパートナー企業では、ファイルを暗号化し、操作のログを記録できるソリューションを提供されているのですが、この適用範囲が企業をまたいだところまでカバーされているため、
これまで安全性がネックでできなかった特定領域での企業間コラボレーションを拡大できるんですよね。
暗号化製品ということでよくあるセキュリティ製品なのですが、
これをうまく活用することで、顧客にとって新しいビジネス機会を提供しているわけです。

すべてにおいて、こうした提案が最善というわけではないですが、
不況な時代だからこそ視点を変えてみるという姿勢は必要だと感じました。

2009年6月22日月曜日

情報分類①

少し御無沙汰です。

最近案件対応で、組織内情報の分類について資料をまとめているのですが、
これがなかなか奥が深いです。
以前「共有して、それからどうするか」で、何の目的で何を共有するのかを考えることが重要なポイントと言いましたが、情報分類はこれにも通じる話です。

お客様のゴールは、情報を共有することではなく、その結果ビジネス上の課題が解決されることなので、それを見失うと情報は貯まらず、貯まっても活用されないということが起きてくるはずです。
で、情報の分類というのはそのゴール設定の後の「何を」共有するかのフェーズで必要なアクションです。
分類しないと、「何を」が曖昧になるんですよね。
そこが曖昧だと、管理ルールもツールの設計も曖昧にしかできないので、導入直後は良くてもいつの間にか活用されずに形骸化していくことになります。

じゃ、どう分類していくかですが、これが非常に難しい。
分類するには切り口が必要ですが、その切り口が多岐にわたるので、全部を網羅することは不可能に近いわけです。
そうすると汎用的で直観的な切り口を選択するわけですが、それすらも曖昧。

多くの企業で実施されている方法は、部門単位でフォルダを作って、その中で年度、文書の種類(提案書、契約書 etc..)、あるいは顧客名などでサブフォルダを作ってやる方法。
企業内のファイルサーバーで行われている設計です。
これは、ラベリング階層設計を組み合わせた方法です。
ファイルサーバーだけでなく、ネット上だと Yahoo! や MSN 、楽天などのポータルサイトもこういった設計になっていますね。
利点としては、人間が見て分かりやすいということでしょう。
直観的に情報を探していけます。
ただし、欠点もあります。
複数のラベルに属する情報をどう配置するかという問題、それから情報が増えると探すのが非常に大変、という点です。

それに対して、ラベルも階層も失くしたのが、Google に代表される検索エンジンです。
情報の置き場が階層だろうが一覧だろうが意識せずに、キーワードで情報を探してくることができます。
検索の分野は次々と新しいサービスが出ていますが、欠点は利用者に検索スキルが必要になること、情報管理の側面では機能がほとんど無いという点です。

上記はまだ分類の一例であり、これ以外にもさまざまな方法が存在します。
情報をどのように見せたいのかによって、適切な分類方法を適用することが必要です。
分類の考え方や手法は、また随時紹介していきたいと思います。

2009年6月8日月曜日

フェスに見る、目標管理

週末、とある音楽フェスに参加してきました。
ライブの内容自体は素晴らしかったのですが、驚いたのは客のマナーの悪さ。
私自身、音楽好きで毎年いろいろなフェスに参加していますが、過去一番ひどかったです。
特にひどかったのは、ゴミの扱いです。
自分たちが飲んだり食べたりした空き缶、空き容器を地面や植え込みにそのまま放置しているため、ライブが終わって人が去った後の会場の地面はゴミで覆い尽くされている有様でした。
ゴミを分別して出す場所は会場内にも多数設けられており、捨てる場所にはそんなに困るほどではなかったのですが、にもかかわらずその始末でした。

こういうマナー的なことは本人の自覚によるところが大きいのは勿論なのですが、
主催者側の努力で大きく改善できるはずではないでしょうか。
実際、毎年のべ 10万人前後人が集まる巨大なフェスである FujiRock Festival では、
上記のようなことはほとんど感じません。
いい機会なので、FujiRock Festival ではどんな運営をしていたか思い返してみました。
  • 主催者自身が、エコやマナーに対する姿勢を強く訴える
  • 皆で○○を達成しよう、という明確な目標をかかげる
  • 開催前や開催中、何度もマナーに関するメッセージを発信する
  • すべての客に、ゴミを捨てるためのゴミ袋を配布する
  • 専門のチーム(エコ委員会など)を結成して、会場の真ん中に拠点を置き、活動を見せる
  • エコ委員、マナー委員はメッセージ付Tシャツを来て会場内を歩き、賛同者にも同じTシャツを配る
  • 委員は、各ステージで、ライブの合間に自身の活動についてプレゼンテーションをする
  • 開催中、客を巻き込んで「ゴミ拾いキャンペーン」などを実施し、客を味方につける

上記は思い出せるものを挙げただけなので、まだ様々な取り組みがされていると思います。

こうした地道な取り組みによって、大人数が集まるにも関わらず、ゴミで会場を汚さないというひとりひとりの意識改革を実現できているわけです。

一方で、最近参加したフェスではゴミの分別所はあるものの、主催者側から特にコミュニケーションもされていませんでした。

企業内におけるメッセージの伝達や目標の共有などにおいても、この取り組みは参考になるのではないでしょうか。

音楽フェスはそもそも雑多に人が集まっているわけですが、企業の中は少なくとも同じ組織に属する同じ社員であり、同じ目標を共有して皆で達成するための土壌はできているはずです。

にも関わらず、「ビジョンが浸透しない」「目標を設定されたが、具体性が無い」「結局は売上数字が全て」「1つの目標に向かってチームで協力しあうことも無い」のように、目標管理はうまくできていないという声を多くいただきます。

社長が年始の総会やポータルで一度ビジョンを語ったところで、それだけでは伝わりません。

地道ですが、繰り返しのメッセージ発信、推進チームの結成、ひとりひとりの意識改革などをしっかりと実行することで、初めて効果が出てきます。

意外なところで気付きのあった週末でした。

2009年6月2日火曜日

エコ減税の効果

エコカー減税効果か、ハイブリッド車の売上が好調です。
エコを推進しつつも、高速道路料金の均一化などで車での移動を推進して大気汚染を促進するあたり、政策の迷走ぶりがうかがえますが。。

とは言っても、世の中の車がエコカーに少しずつ変わっていくのは環境には良いことですし、そのとっかかりを作ったという意味では減税効果があったのかもしれません。
が、一般的な政策の期待値に対しては、以下のような記事が出ました。

エコカー減税、効果まだ見えず
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090602AT1D0106A01062009.html
自動車業界団体が1日発表した5月の国内新車総販売台数(軽自動車含む)は、前年同月比19%減の29万2043台だった。マイナスは10カ月連続で、5月としては33年ぶりの低水準に落ち込んだ。

ようは、ハイブリッド車は好調だが自動車全体で見ると非常に低調であると。

まるで期待外れのように書かれていますが、これは当然でしょう。
そもそもエコカー減税によって自動車市場を活性化しようとしていたのなら、それは大きな間違いです。
エコカーが1台売れれば、普通の車が1台売れなくなるだけのことですから、市場全体は活性化しません。
そもそも車のような高額で管理費もかかるモノを、減税だから買おうとする人はよほどの大金持ちで、今回ハイブリッド車を購入された方のほとんどは、もともと車の購入を検討されていた方ではないかと思います。

同じことはエコ家電にも言えます。
市場自体が縮小している中で、1つ売れたら別のものが売れない状況を促進しても景気対策にはならず、市場を拡大する政策が必要です。
エコ減税にそれを期待することは難しいわけで、間違った期待を持たせるようなマスコミの対応にも問題があるのではないでしょうか。
それを見る視聴者側も、ハイブリッドカーが売れているから良い政策だと勘違いせず、正しく効果を見極めて判断したいものです。

2009年5月30日土曜日

共有して、それからどうするか

組織内で情報をなぜ共有するのか、それはさまざまな目的がありますが、
大事なのは共有することがゴールではないということです。

共有するだけなら、とにかく作った文書をどこかに集めて皆が見られるようにしておけばそれで済むのかもしれませんが、それではあまりメリットを感じることもなく、メリットを感じなければやがて誰も使わなくなります。

共有して、それから何をするかという目的が重要です。
目的を念頭に置くと、

1.なぜそれを目的にするのか
2.そのために何を共有するのか
3.どうやって目的を達成するのか

という流れで計画することができます。
実際にはもっと複雑な要素が絡み合って、なかなかキレイに計画できるものでもありませんが、
基本的なこの 3ステップを押さえておかないと途中で方向性がブレてしまいます。

ただ、お客様と話していると意外と2の「何を」がちゃんと考えられていないケースが非常に多いなと感じます。
たとえば、経営判断を迅速に行うために、各支店の売上状況を1時間単位で確認できるようにする、ということで支店ごとの売上シートを経営者向けポータルに貼ったりするケース。
↓↓こんなのです


私は、グラフを見てそれで何が分かるの?と思ってしまいます。
売上情報はもちろん正確ですが、それは単なるデータであって、「経営判断を迅速に行うため」の 1材料に過ぎません。
データを判断を行うためのインテリジェンスにするには、この前後に起きていること、外部/内部要因、そしてリアルな支店の現場での状況まで見ないと、正確な判断はできません。
じゃあ上記のようなポータルを使っているお客様側ではどうなるかというと、結局経営者が自分の経験則などで判断しているわけです。
それでは何のために情報を共有/収集したの?ですよね。
もし現場の従業員に、「○○のために明日までに現状報告せよ!」という指示が出て、皆忙しい中で必死に報告書を作って出しても、そうやって集められた情報が全く活用されていないアウトプットが出てきたら、モチベーションが下がることになります。
情報共有ツールを導入しても、やがて使われなくなります。
情報共有プロジェクトが失敗する原因の一つに、こうした「共有して、それからどうするか」をあまり考えていない点があるのではないでしょうか。
皆が自分の経験則でうまく仕事ができれば苦労しませんが、
実際はそうではないわけで、そのためにどんな情報がどんいう形で共有されると、何ができるようになるかを、従業員と一緒に考え、計画していく必要があります。
計画していく上でも様々な手法があるので、それはまた随時紹介していこうと思います。

2009年5月26日火曜日

SharePoint のデザイン

SharePoint Server の他の製品には無いメリットの1つとして、そのデザイン性が挙げられると思います。
弊社島田のブログにも掲載しておりますが、やろうと思えば以下のようなサイトも作れます。

http://www.ferrari.com/English/Pages/Home.aspx














信じがたいですが、これも SharePoint で作っています。
デザイン性についてはあまり取り上げられることが無いのですが、よく比較されるグループウェア製品群とは明確に差別化できる点です。

あまり取り上げられない理由は、端的に言うと重要ではないと思われているからでしょう。
それは大きな間違いで、
ポータルのデザイン=インターフェイス でもお話したとおり、デザインは利用者とのインターフェイスとなる、ポータル/サイトの顔であり性格であり言葉でもあります。
掲載コンテンツが重要なのはもちろんですが、
そこにどのぐらいアクセスしてほしいか、どのように活用してほしいかなどなど、デザインでコントロールできることも、作ったサイトの活用度を高めていく上では欠かせない点でしょう。

SharePoint サイトのデザインの方法は、大きく分けて 3 種類あります。
1. Web パーツを使って情報を当てはめていく
2. ビジネスプロセスに合わせてテンプレートを作成する
3. スタイルシートを編集し、外観を自在に変更する

下に行くほどコストと難易度は上がりますが、その代り無限の自由度を手に入れられます。
目的に応じてどの程度のデザインが必要かを選択すれば良いのですが、
利用者のことを考えたデザインにしなければ、活用度は上がりません。
利用者にとってみれば、アクセスしているサイトが SharePoint であろうとなかろうと別に関係なく、
自分の目的の情報が 1 クリックでも少なく分かりやすく見つかれば本望でしょう。
IT の知識や慣れも人それぞれですから、構築/設計した側とのコンテキストは異なるという前提で考えるべきです。

こうした柔軟なデザイン性が、SharePoint のひとつの魅力ですから、導入されているお客様にはぜひそのメリットを享受いただきたいと思っています。

2009年5月21日木曜日

自社を知ること

最近はパートナー様とお会いする機会が多いです。
弊社も小さな会社ですし、パートナー様との協業によって価値の高いサービスを提供していかなければ、なかなかビジネスの成長は望めません。
幸いなことに、すでにいくつか互いの強みを連携させた具体的な協業がスタートしており、これからが楽しみです。


ただ、協業と言ってもそう簡単な話ではなく、Win-Win な関係を築くために互いのことを良く知らなければいけません。
会社のWebサイトには多くのデータが掲載されていますが、それを眺めていても判断できないことが多く、掘り下げて考えるためには何度も話し合って本音を聞かなければなりません。
ある程度時間はかかりますが、逆にパートナー様側から信頼を得るため、我々を知っていただく時間だとも思っています。

そして、相手を知る以上に難しいのが、自分を知ることだと感じています。
自分たちが市場の中でどういう存在、ポジショニングなのか、明確に説明することはなかなか難しいです。
我々のように自分達で作った会社だと、まだ説明は楽なのでしょうが、皆がそうであるわけではないです。
SWOT分析など、自社を知るための手法もあるのですが、これだと比較対象が必要ですね。
誰と比較したときの強み/弱みなのか、というところです。
競合との差別化を考える上では有効な手法だと思いますが、自社のコアな部分を説明するには不十分だと思います。

これはこれで分析手法もあるのでしょうが、私の場合、
先方のビジネス内容を伺って、あまり自社の価値をうまく説明できていないと感じた時は、お客様について質問するようにしています。
既存のお客様はだれか、過去のプロジェクトの評判はどうだったか、どこが評価されたのか etc..
第三者の目線での情報を得たほうが、その会社を知る上でコアとなる情報を得られることが多いからです。
人も同じですね。
本人に「あなたはどういう人?」と聞くより、周りの共通の友人などに聞いてみたほうが理解できるでしょうから。

第三者から自社に対する情報を得て自分を知る、ということは、何もスムーズな協業のためではなく、経営や業務改善にも重要なことです。
競合ばかり見ていて戦略を変えるのでは、自社のコアな価値を見失ってしまいます。
そうならないためにも、お客様やパートナーからの声、現場部門の声、経営者のビジョンなど、さまざまな情報が見える形、使える形で組織内に流通することが必要だと、パートナー様とのお話の中で再認識しています。

2009年5月18日月曜日

情報を“捨てる”ということ

情報が探しにくい、という原因の1つに、情報過多が挙げられると思います。

IDC の調査結果によると、2007年に世界で新たに生み出されたデジタル情報量は、281 エクサバイトだったそうです。これは過去に執筆された全書籍の情報量の約 510万倍で、その本を積み上げると地球から太陽までの距離を超えるものが 20束程度できるとか。。

なんだか想像できない量ですね。

しかも、この情報量は年間 60% の速度で増え続けているとのこと。

実際、同じく IDC の調査結果の 2006 年版を見てみると、生み出された情報量は 161 エクサバイトでした。

今後ますます情報が増えることで、必要な情報を効率良く探し出すことが困難になるでしょうし、企業内のシステム管理者はディスク容量の確保との戦いが続くことになります。

もちろん、それに応じてツールも進化していくわけですし、すでに革新的な検索ツールも出てきていますが、これに頼るのではイタチごっこになるだけで、長期的に見ても解決策にはなりえません。

企業として必要な行動は、「情報を捨てる」ことです。


ナムレコの統計(使う情報は過去 1年以内に生み出されたものが 99% であるという統計結果)が示す通り、業務で使う情報は実はほとんどが新しい情報です。
企業の中に蓄積されている情報の大半は、利用されていない古い情報というわけです。
にも関わらず、多くの場合情報の蓄積には投資すれど、情報の廃棄には対策がされていません。
「そのうち使うかも」という言い分もあるのですが、実際まったく使われずにいるものが大半です。
家の中がモノであふれかえっている人と同じですよね(笑
という私も、高校や大学で使っていたノートを「何かの役に立つかも」と全てとってあるのですが、おそらく一生再利用しないでしょう。。

情報は古くなれば価値を変えます。
これはコストの観点でも考慮すべき重要なポイントです。
なかには価値を持たなくなるものもあるわけですから、こうしたものは廃棄し、なるべく価値のあるものにコストをかけるべきです。

情報を捨てるためには、ライフサイクルを考えた運用を行うことが必要です。
情報のライフサイクルとは、「作成-編集-承認-公開-廃棄/保管」という一連の流れです。
ニュースなどは新しさが優先されますが、一方でコンプライアンス上、一定期間は保管が定められているものもあります。
価値だけでなく、情報の種類ごとにルールを設定すべきです。

こうしたライフサイクルを計画しておき、それを確実に実行していくことで、古い情報を破棄し、価値ある新しい情報を前面に出すことができます。

実際にツールに実装する場合には、情報の種別ごとにアップロードする場所を決め、それぞれの場所に適切な公開期間、重要度、セキュリティレベルなどを付与するようにします。
情報の分類は厳密にやろうとすると大変な作業ですし、キリが無いので、厳密にやるべきものと大雑把で良いものを切り分けて実施するのがオススメです。
また、古い情報でも使われ続けるものもありますので、上記と平行してアクセスログを確認するとより価値の高い情報を企業内に流通させることができます。

2009年5月12日火曜日

SharePoint Server 2010 のシステム要件

ブログで公開されていました。

http://blogs.msdn.com/sharepoint/archive/2009/05/07/announcing-sharepoint-server-2010-preliminary-system-requirements.aspx


SharePoint Server 2010 will be 64-bit only.
SharePoint Server 2010 will require 64-bit Windows Server 2008 or 64-bit Windows Server 2008 R2.
SharePoint Server 2010 will require 64-bit SQL Server 2008 or 64-bit SQL Server 2005.


IE は 7 以降がサポートされます。
IE6 は 2010 年にサポート切れなので、外されたようです。
Firefox 3 もサポート対象です。

また、2010 に Upgrade する際の問題を事前にチェックする、Upgrade Checker なるものまで提供されています。
http://technet.microsoft.com/en-us/library/dd793607.aspx
日本語版が出るといいですね、2007 は日本でも大変売れたので、対応を期待したいところです。

2009年5月11日月曜日

ポータルのデザイン=インターフェイス

以前、社内サイトにもデザインは必要という投稿をしました。
それに追記。
というより、Web のデザインというと見た目のキレイさの事と捉えられることが多いので、そうではないです、という話です。

外部に公開する Web サイトには、見た目のキレイさは重要な要素です。
もちろんアクセシビリティや CTR を稼ぐための情報配置、見せ方などなど、考慮すべきポイントは多々あるのですが、やはりキレイ、クールなサイトは人を惹きつけるものがあります。

一方、社内の話ですが、イントラネット、ポータルの場合も、最低限こうしたキレイさはあったほうが良いものの、デザイン≒インターフェイスと捉えるべきです。
利用者と情報を結ぶインターフェイスが、イントラでありポータルです。
そう考えると、考慮すべきはキレイさではなく、情報分類に応じたアクセス手段、利用者に合わせた設計(ユーザビリティ)といった点になります。
→簡単に書いていますが、前提となる情報分類が大変です。
ですが、この作業は、IT ツール活用のみならず、業務プロセスの最適化やコストの削減などにもつながる重要な作業です。
分類ができれば、各々にどのようなアクセス手段を提供するのかを計画し、それがインターフェイスのもとになります。

アプリケーションも同じですが、インターフェイスはなにも効率良く簡単に使えることが最適ではありません。
インターフェイスは、利用者の“ふるまい”を制限できるので、情報の分類ごとに考えなければいけません。
機密性の高い情報に、簡単にアクセスできるように設計してはならないのです。
反面、皆が知るべき情報、業務に必要な情報には、簡単に分かりやすくアクセスできるように設計する必要があります。

単なるデザインではなく、インターフェイスの設計と捉えていただくだけでも、イントラネットやポータルの画面設計は大きく変わってくると思います。

参考:フィッツの法則
目標にたどり着くまでの時間は、目標の大きさと、目標までの距離によって決まる」
http://design.clsmark.com/?eid=206880

2009年5月8日金曜日

EC2 という発見

検証用にサーバーの導入を検討しているのですが、Amazon のクラウドサービスである EC2 が良さそうです。

Amazon EC2
http://aws.amazon.com/ec2/


日本語での説明資料
http://www.slideshare.net/namikawa/amazon-ec2saas?type=presentation


EC2 ってのは、Elastic Compute Cloud の略だそうです。

その名の通り、Elastic な拡張性。必要に応じてインスタンスを自由に追加し、必要なくなったら削除ができる。

そしてとにかく魅力的なのは、価格。

基本料などというものはなく、毎月使った時間で課金されます。

EC2 にも利用規模や内容によってスペックの違いがあるのですが、弊社のような小規模で、さらに軽い検証用途だと、$0.125/h で使えます。

24時間365日動かしても、$1095 です。
検証用なので、実際は日に 2 時間程度しか触らないでしょうから、年間 $100 もいきません。
自前でサーバーを持つ、あるいはレンタルするコストに比べると、かなりのコストメリットです。
(ちなみにいまはハードも安いので、自前でそろえても 10万円切ることは可能ですが、運用やバックアップなどの手間を考えると、やっぱり EC2 かなと。。)

ちょっと調べてみたのですが、Twitter や、iPhone アプリの PhotoShare もこの EC2 で動いているとか。
http://d.hatena.ne.jp/rx7/20090412/p2

これらのサービスのように、顧客の反応を見て随時サーバーを増設する必要があるようなものには、SaaS を活用するのが良いでしょうね。
あとは一時的にマシンパワーが必要とか、臨時で処理が必要というときにはもってこいだと思います。

利用されている方のブログを見ると、日本だとパフォーマンスが悪い、遅いといった声もあるので、その辺は使ってみて報告します。

2009年5月1日金曜日

若い人ほど切望する、社内コミュニケーション

そもそもコミュニケーションというのは、情報を発信し、受信した人がなんらかのリアクションをすることで成立するものです。
なので、なんのリアクションもないものは厳密に言うとコミュニケーションにはなりません。
ただの情報発信、通達です。

深田博己(広島大学教授)の「コミュニケーション心理学」では、コミュニケーションにはつきつめると相互作用、意味共有、影響の3つの概念があるとされています。
・相互作用:相互に働きかけと応答を繰り返す
・意味共有:当事者間で意味を共有できる
・影響:他者に影響を及ぼすことができる
 出典:コミュニケーション心理学、深田博己

この概念を前提に考えてみると、コミュニケーションは、前述した「情報に対してリアクションのある状態」から少し進んで、「情報を受け取った側が刺激を受けて、何らかのレスポンスをし、発信した側にも刺激を与える」ことが理想的ではないでしょうか。
社内コミュニケーションを促進するということは、相互作用の繰り返し、連鎖が、個々に影響を与えあい、結果的に組織全体の成長につながるという効果があると言えるでしょう。

社内コミュニケーションの形や内容は、同僚との会話、上司への報告もあれば、メール、社内報など、多種多様です。
それらが一方通行にならずに、コミュニケーションとして成立するためには、まずは情報を発信することを奨励すること、そして受信した人はそれに応答することが認められ、習慣づいていることが重要です。

先日面白い調査結果が公開されていました。

オフィスライフに関する意識調査
http://www.mori.co.jp/img/article/090427.pdf

森ビルが実施したもので、六本木界隈で働く方々に、社内でのコミュニケーションに関して、重要性やそれに伴う効果についてアンケートをとった結果です。
これを見ると、若い方ほど社内でのインフォーマルなコミュニケーションの重要度が高いと感じていて、その理由は「新しい情報が得られるから」としたのが50%以上です。
また、森ビルが社内で配信しているメールマガジンを読んで、それをきっかけにコミュニケーションが発生し、オフィスライフの充実につながっている、という方が、20代(特に女性)で60%以上いらっしゃいます。

まあ、六本木界隈の森ビルで働く方という性質もあるとは思いますが、「若い方ほど」というのはポイントではないでしょうか。
普段から携帯やネットを活用し、不特定多数の発信者による情報に触れて、ブログなどを読んで興味のあるものは購読し、コメントを書き・・・ということに慣れているため、社内でもいろんな情報を積極的に入手していきたい、というのはごく自然に生まれた要望でしょう。
企業として、従業員の満足度を向上し、組織を活性化させていく取組として、コミュニケーションを促進するための施策を行うことは不可欠だと考えます。
思い切り宣伝になりますが、弊社でも、社内のポータルの制作やメールマガジン含めたコミュニケーションのデザインのサービスを提供しておりますので、そうしたお手伝いをしていきたいと考えております。
企業の文化は多種多様なので、それぞれで実施すべき施策は異なりますが、また随時事例もこうした場で発信していきたいと思います。

2009年4月27日月曜日

社内コミュニケーション

ここ数年、社内コミュニケーションの活性化というようなテーマで、多くの書籍が出ているし、ネットにもそういう記事が増えていると感じます。
いろいろな調査データがあるのですが、そのひとつには社内コミュニケーションがうまくいっていない、と考える経営者が、全体の7割近くいるとか・・・
その内訳も、経営者と従業員間、部門間など、基本的には日々の業務で関わらない人同士のコミュニケーションができていない、とする意見が多いようです。

そもそも社内コミュニケーションはなぜ必要なのでしょうか?
本質的には以下のような点かと思います。
・企業の目的達成のため
・従業員の活動を円滑にするため

こう書いてみると当たり前のような気もします。
優秀な従業員でも、一人で働いているわけではないですからね。
が、当たり前にも関わらず、できていないという意見が多いのが現状というわけです。

ではITツールで解決しましょう、というのは非常に短絡的です。
現場で感じている課題と、ツールの持つ機能とのギャップは確実にあるので、何をどのような方法で解決するのか、そこにどんなツールをどう活用するのか、をしっかりと計画する必要があります。

特に、社内コミュニケーションを活性化させることで、何を実現したいのかによって、方向性は大きく変わります。
日常的なおしゃべりとは全く異なる要素が、社内コミュニケーションには3点あります。
1.正確さと迅速さが求められる
2.感情よりも合理性が優先される
3.人間的な要素を適度に残す

1,2といった特性を踏まえていないと、ただの仲良しコミュニティを作る話になりがちです。
かといって、あまりにも非感情的になると、機械のような組織になってしまい、これまた”働く楽しさ”という人間的な部分が失われてしまいますので、3の要素も必要だと思います。
このバランスをとるのが必要なのですが、現実はかなり難しいんじゃないかと、個人的な経験から言っても感じます。

私自身、前職で社内コミュニケーション活性化プロジェクトに参加したことがありますが、当初メンバー内だけでも社内コミュニケーションの認識について大きなズレがあることに驚きました。
この手の話題は、比較的すぐにアクションアイテムに落とされがちで、「経営陣への意見を投稿する目安箱を設置する」「社内ブログを奨励する」「共通の趣味でコミュニティを作る」「もっと飲み会をやる」などなど、いろいろ案が出ました。
が、これらはどれも目指す方向性がバラバラです。
何を実現するためのコミュニケーションなのか、結果的にはまずそれを合わせるところに多くの時間を割くことになりました。

目的は企業によってさまざまですから、それに合わせて計画をすることです。
またこのブログでも、社内コミュニケーションの効果や活性化の手法を紹介していきたいと思います。

2009年4月22日水曜日

Microsoft Conference 申込受付開始

マイクロソフトの毎年恒例のイベントである、Microsoft Conferenceの参加申込受付が始まっています。
http://www.microsoft.com/japan/business/SaveMoney/event/default.mspx
ですが、ん??名前が Microsoft Solution Conference に変ってる・・・
これまではイベント名の略称がMSCだったのですが、MSSCになったようです(笑
期間も、3日くらいやっていたのが1日になりましたし、イベント自体の位置づけを変えたということですかね。
時勢を感じずにはいられません。

気になる内容ですが、今年はほぼ全セッションがコスト削減ソリューションに絞られています。
http://www.microsoft.com/japan/business/savemoney/event/session.mspx
ここまでテーマをコスト削減に徹底したイベントも珍しいですね、これ全部実践したらどのぐらコスト削減になるのでしょうか(笑
それは冗談としても、ユニファイドコミュニケーションの領域などで、実際に投資効果を得た事例紹介などもあるようで、興味深いです。


ですが、個人的には少し別のお話も聞いてみたかったですね。
というのは、コスト削減は不況を解決することに悪くない手段ですが、
今年10%削減に成功しても、来年も再来年もできるわけではありません。
もちろん現実問題として、ITの運用コスト削減はお客様のIT部門にも落ちてきている早急な課題でしょうし、5000万かかっているメンテナンスが、同じクォリティで1000万でできます、という提案は分かりやすく受け入れられやすいでしょう。
ただ、結局は小さな市場を複数のベンダーで食い合うだけで、しかもこれまで運用を担当していたシステム会社には逆に打撃になることもあるので、
お客様のビジネスそのものはもちろん、IT業界全体の成長にはつながりません。

マイクロソフトのような企業には、ITの可能性を広げ、市場全体を拡大するようなビジネスを作っていっていただきたいなーと、勝手な希望を述べてみました。。

2009年4月21日火曜日

ビジネスとIT

ビジネス課題とITをつなぐ、ということが、ITベンダーにとって重要な取り組みになっています。
不況で、企業が新規投資を必要最低限に抑える方向になっていると、ミッションクリティカルな領域以外の、特に情報系のソフトウェアは多くの場合投資が凍結されます。

だからこそ、なぜ今必要なのか、必然性を理解していただくために、ビジネス課題解決につながる提案が求められるわけです。
まあ、こういう考え方は今に始まったことではなく、本来企業がITを活用する際に考えなければならないことでしょう。
便利そうだから導入する、というのではなく、戦略的にITを活用するということです。

と、言うのは簡単ですが、実際は提案する側にもお客様側にも、難しいというのが現実です。
大きなところで、以下2点が難しいところかと思います。

1.ビジネス課題とITとの、明確なつながり
2.CIOの存在

1と2は、関連する話です。
2についてですが、CIOがいない企業だと、稟議をあげることが難しくなります。
経営課題がシステム部門に直接落ちてこないわけですから、上記に書いたような戦略的なIT活用を考えるうえで、CIOを巻き込んだシナリオ作りの可否は、経営層への説得力を大きく左右します。

そして、CIOの有無にかかわらず、1は重要な点です。
結構ありがち、というか、私も前職でやっていたのですが、お客様のビジネス課題とITツールをマッピングしてお話する際に、話が飛躍してしまうことがあります。
たとえば、社内コミュニケーションを活性化したい、という話に対して、「では、経営層からも現場からも情報が手軽に発信されるように、社内ブログを使ってみる、というのはいかがでしょうか。」のような提案をするわけです。
もちろん実際はもっと細かく課題をうかがって、その他のツールも含めて提案シナリオを作るわけですが、大雑把に言ってしまうと上記のようなマッピングをしていました。
ただ、上記では課題とツールに明確なつながりがないですね。
担当者レベルではそれで話が進むのですが、意思決定をする経営層などには、社内コミュニケーションとブログがどうつながるのか、理解いただけないわけです。

ビジネス課題とITをつなぐ、というと、どうしてもこういう唐突な感じになります。
多くのITベンダーのWebサイトを見ても、自社製品のマーケティングがそのように行われていることは多々あります。

情報系のITツール導入の計画フェーズで、ビジネス課題を背景とした導入目的、導入範囲や展開ステップ、活用方法、導入効果目標などをきちんと定義した上で実際の計画に進んでいかなければ、課題とITツールは乖離したままになってしまうでしょう。

ビジネスの言語と、ITの言語のつながりは弱いので、そこを仲介する手法や言葉が必要だと思います。
弊社は、お客様のITツールを、ビジネスに活用いただけるように、そうした仲介者になりたいと考えています。

2009年4月16日木曜日

情報が流通する文化

前回も記載したとおり、ブログなどの情報系ツールを社内で定着させるには、そもそも情報発信とフィードバックのサイクルがまわる文化が必要だと考えています。
これを無視して、ツール導入によって解決しようとしても、まったくうまくいかないでしょう。

ですが、意外とそこは軽視される、もしくはまったく議論されずにツールが導入されてしまうことが多々あります。
それは、目的が「ツールを入れること」になっていることが大きいでしょう。
本来の目的は情報共有であったり、コミュニケーションの促進であったりと、別のことのはずなのに、いつの間にかツールを導入することが目的にすり替わるため、文化が無ければ導入後に使われないことに目が行きにくくなります。
家を建てるのは住むためのはずなのに、それを無視して家を建てることだけを優先してしまうと、手抜き工事だったり、実は土壌が汚染されていたりという問題が後になって発覚することと同じです。

文化の醸成は非常に難しいです。
経営者が変わると社内の雰囲気が徐々に変わるように、ある程度影響力のある方が促進するとやりやすいのですが、実際はなかなかそうもいきません。
その場合は、やりやすい部門などから情報共有/流通プロジェクトを小さく始めて、徐々に浸透させていく方法が堅実でしょう。
具体的な進め方などはいろいろとあるので、またこのブログに随時書いていこうと思いますが、今日はまずプロジェクトの中心となる推進メンバーの、やや精神論的な話です。

プロジェクト自体は場合によってはツール導入を担当するシステム部門の方がリーダーになるかもしれませんが、いずれにしても現場に周りを引っ張る方が必要です。
これはマネージャクラスでなくても構いませんが、重要な条件があります。
チーム内に情報を発信し、流通されるということを、やらされ仕事ではなく、前向きに発展させていく気概があることです。
片手間では日々の業務に追われて、いつの間にか忘れられていることもあるため、継続できる方がいいでしょう。

もちろん一人ですべてをやる必要はありません。
タスクチームを結成し、アイディアを出しながら役割分担して進めていくことで、より進めやすくなります。チームの人選も重要な要素です。
現場の業務をどう助けられるか、現場に何があったらうれしいか、現場が少しでも活気づくにはどうすれば良いか、真剣に考えられる人を選ぶ必要があります。
そして、タスクチームメンバー各々が情報発信に対して積極的で、受け取った情報に対してもフィードバックをしていくことで、徐々に 周囲にプレゼンスを上げていくことができます。


そして何より、タスクチームはこのプロジェクトを楽しんでやることです。
本来、人間はコミュニケーション無しでは生きていけない動物です。
仕事も一人ではできません。
「なんで俺の情報を皆に共有しなきゃならないんだ」と否定的な方もいらっしゃるのは事実ですが、業務の知識や必要な情報は、先輩から後輩へ、お客様から担当営業へ、コンサルタントから経営者へ、などのように人を伝わっていくものです。
これは日本企業が古くから行ってきたことでもあり、組織の強みです。
誰しもがそうして気づきを得て、実践し、経験し、成長してきたわけですから、情報共有/流通が必要であることは自明であり、そして自分の成長につながる前向きなものです。
タスクチームはこうした想いを共有し、他のメンバーに啓蒙していくわけですから、前向きに楽しんで取り組むことが重要です。

精神論になってしまいましたが、また次回以降、実アクションにも触れていきたいと思います。

2009年4月15日水曜日

社内ブログについて

以前からお付き合いしていたお客様から、「社内ブログやってみたいんだけど、どうなの?」とメールいただきました。
社内情報共有にブログを使う、という話は最近では良く聞く話になりました。
一方で、どう使うか分からない、定着しない、という声も多いようです。

定着させるために必要な対策としてよく言われるのは、
・ツールの特性を知り、適切な目的に利用する
・運用ルールを決める
の2点です。
特性については、Wikipediaなどで「ブログ」と検索すると詳しく定義が出てくるので、ここには書きません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0

何に使うか、という目的を考えるほうが難しいでしょうね。
個々人が情報を発信するツールとしては、別にブログである必要はないですわけですから。
いままで書類をボールペンで書いていた人達に色鉛筆を渡して、「今日から書類作成に色鉛筆を使いなさい」と指示が出たら、理由も分からず書きにくい思いをする人が大半でしょう。
でも色鉛筆のほうが見栄えが良くなるし、楽しいから使おうという人も現れます。

これと同じように、現状ではブログも使おうという人だけが細々使っているということが多く、ここから広がらないという企業が多いのではないかと思います。

もう1つの運用ルールですが、これは要は使い方を決めてしまって、それを利用者に徹底するということです。
ルールを決めることには2つの意味があり、1つは利用範囲を特定できるので活用しやすくなるということ、もう1つは情報漏えいなどのリスク要因を防ぐということです。
ブログに限らず、情報共有やコミュニケーションにITツールを利用する場合、システム面以外のこうした「使い方ルール」は必須といっても過言ではないと思います。
この活用ルールの話はまた別途します。

話を戻しますが、上記の2点、ツールを適切な目的に使うことを考え、運用ルールを決めて、果たしてそれでうまくいくでしょうか?
私はもっとも大事なことが抜けていると考えています。
それは、情報を発信する雰囲気を作る、ということです。

社内ブログの成功事例を見ると、いずれもベンチャー企業であったりIT企業であったりと、比較的社内の平均年齢が若く、企業の文化として個人の情報発信とそれに対するフィードバックが認められているところばかりです。

活用事例
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070712/277404/
http://japan.cnet.com/event/info/story/0,3800079330,00000165p,00.htm

こういった企業は、ブログ含めた情報系のITツールが定着しやすい土壌ができていると言えます。
逆に、土壌ができていないところに新しい建物は建てられないので、まずはそこから少しずつ対策を講じるべきです。
実際にどんな対策を行っていくかは、また次回書いていこうと思います。

2009年4月14日火曜日

ちょっと景気の話

昨日某社の営業部長とお話してきたなかで、景気の話になりました。
株価もここ1ヶ月ほど上昇し続けていますし、底を打ったということですかね、とこちらからの問いに対して、「個人投資家の買いが進んでいないから、実体の無い期待だけの上昇だろう」とのコメントでした。
ごもっともという感じでした。

そもそも、政府の需要拡大策についても、環境技術への投資、医療/介護、日本独自産業の輸出というような内容で、特定産業の活性化にしかつながらないでしょう。
マクロの需要が減っている中で、ハイブリッド車買い替えを促進したところで、普通の車が一台売れなくなるだけ。
需要拡大にはならないですね。
木を見て森を見ず。

2009年4月10日金曜日

E-Learning の適用範囲

昨日、前の会社の同期が起こした会社を訪問してきました。

主に E-Learning の仕組みを提供している開発会社なんですが、この E-Learning システムがなかなか面白く、いろいろと可能性を感じられて、有意義な時間でした。
※詳細はWebをご参照ください。


今のように不況時だと、ストップした生産活動の空いた時間を教育にまわす、というような話もよく聞きます。
とは言っても潤沢にコストはかけられないので、外部の有名講師を招いて大きな会場で研修、などというスタイルはかなり減っているでしょう。
そういう意味では、E Learning のような仕組みは比較的コストを抑えられる手法であることは明白です。
システムが無ければ当然イニシャルコストがかかるうえ、コンテンツも作らなければならないわけですが、一度作ったものは再利用可能で、かつファシリティのコストやその調整にかかる手間がいらないのは魅力的です。

ただ、肝心なのは仕組みより内容、コンテンツです。内容によって適切な手法を選択することが、結果的には確実にリターンを得られることになるはずです。

E-Learning に向いているものとして、「誰が受講しても一様に伝わる」内容ではないかと思います。つまり、教科書やマニュアルに記載してあって、読めば分かるものです。製品の機能、価格、法律、ルール、手順などが該当します。言い換えれば、文章化しやすいもの、ということです。
逆に文章化しにくいもの、「受講する人によって多様に伝わる」内容のものは、Face to Faceの研修が向いていると思います。コミュニケーションスキル、営業スキル、ノウハウ、経験談などです。

なぜ上記のように分類したかというと、E-Learning は本と同じで、表示されている内容を自分で汲み取るものだからです。(本よりは多少フォローできますが。)その特徴を無視してコンテンツを作ると、理解度がマチマチになる危険性があります。
コミュニケーションスキルや営業スキルは、世の中に多くの参考本が出ていますが、人間はコンピュータではないので、書いてある言葉を自分なりの辞書(経験、性格、価値観など)で変換してしまいます。Face to Faceで何度も言葉を交し合って、はじめて理解できることもあります。

ITシステムもネットワークも整備されている時代ですが、ツールは目的を達成するために適切に活用したいものです。

2009年4月8日水曜日

社内Webにデザイン性は必要?

ディスカバリーズ会社を設立し、1週間たちました。
たくさんの方々からお祝いや応援のメッセージをいただきました。
本当にありがたいことだと、つくづく感じます。
当たり前のことなのですが、仕事は一人ではできないということを、こういう立場になって改めて実感しています。

いろいろと準備をしてきましたが、そろそろ本格的に営業を開始してまいります。
会社のWebサイトも公開しました。
http://www.discoveries.co.jp/

実はこういった外向けWebサイトもSharePointで作れるんですが、
いろいろ事情があって断念しました。。
SharePointで作ったほうが、コンテンツ管理も楽だし検索機能なんかも標準でついていて、
だいぶリッチになるんですけどね・・・

WebサイトをSharePointで作る、ということは、日本ではあまり例がないのですが、海外では数多くの事例が公開されています。

USのマイクロソフト 事例サイト
http://www.microsoft.com/casestudies/default.aspx

たとえばハワイアン航空様の事例を見てみますと、Webサイトの画面も確認できます。
http://www.microsoft.com/casestudies/casestudy.aspx?casestudyid=4000001869
すでにSharePointの標準画面の原型をとどめておらず、キレイにデザインされていますね。

こういった例のように、外向けのWebサイトの見栄えには多くのお客様が凝られていて、ブックマークに登録しておきたくなるようなサイトも多々あります。
ですが、残念ながら社内向けのイントラネットやポータルには、そこまでデザイン性を求められないことがほとんどです。

もちろん、外と内ではWebサイトの目的が異なるため、デザインに対する重要度も違ってくるわけですが、アクセスを増やすためにはある程度は考慮する必要があるのではないでしょうか。

Webのデザインには要素が2つあると思います。
1つ目は見た目の装飾デザイン、そして2つ目は情報の配置のデザインです。

装飾デザインについては、例えば企業ブランドに基づいた色使いや画像の利用などが一般的で、アクセスする人にどんな印象を与えるかを左右するものです。

情報の配置デザインは、見たいと思う情報が見やすい位置、探しやすい位置にあるかどうかという、使いやすさに関わるところです。

どちらも、利用する側にとって、そのサイトに何度もアクセスしようと思うかのモチベーションに関わる重要なポイントですので、サイトの利用を定着させたい場合は、計画することが必要です。
Webサイトはそもそもアクセスされなければ全く意味がないですからね。

イントラネットやポータルのデザインを、一度見直してみるのはいかがでしょうか。

2009年4月6日月曜日

はじめに

4/1にディスカバリーズ株式会社を設立しました。
法人のお客様向けに、組織内の情報共有やコミュニケーションに、ITをどのように有効活用していくかを、コンサルティングという形で支援させていただく会社です。
このブログでは、お客様から伺った話や、日々の発見など、参考にいただける情報や面白い情報を自分の備忘録も兼ねて、発信していきたいと思います。