ライブの内容自体は素晴らしかったのですが、驚いたのは客のマナーの悪さ。
私自身、音楽好きで毎年いろいろなフェスに参加していますが、過去一番ひどかったです。
特にひどかったのは、ゴミの扱いです。
自分たちが飲んだり食べたりした空き缶、空き容器を地面や植え込みにそのまま放置しているため、ライブが終わって人が去った後の会場の地面はゴミで覆い尽くされている有様でした。
ゴミを分別して出す場所は会場内にも多数設けられており、捨てる場所にはそんなに困るほどではなかったのですが、にもかかわらずその始末でした。
こういうマナー的なことは本人の自覚によるところが大きいのは勿論なのですが、
主催者側の努力で大きく改善できるはずではないでしょうか。
実際、毎年のべ 10万人前後人が集まる巨大なフェスである FujiRock Festival では、
上記のようなことはほとんど感じません。
いい機会なので、FujiRock Festival ではどんな運営をしていたか思い返してみました。
- 主催者自身が、エコやマナーに対する姿勢を強く訴える
- 皆で○○を達成しよう、という明確な目標をかかげる
- 開催前や開催中、何度もマナーに関するメッセージを発信する
- すべての客に、ゴミを捨てるためのゴミ袋を配布する
- 専門のチーム(エコ委員会など)を結成して、会場の真ん中に拠点を置き、活動を見せる
- エコ委員、マナー委員はメッセージ付Tシャツを来て会場内を歩き、賛同者にも同じTシャツを配る
- 委員は、各ステージで、ライブの合間に自身の活動についてプレゼンテーションをする
- 開催中、客を巻き込んで「ゴミ拾いキャンペーン」などを実施し、客を味方につける
上記は思い出せるものを挙げただけなので、まだ様々な取り組みがされていると思います。
こうした地道な取り組みによって、大人数が集まるにも関わらず、ゴミで会場を汚さないというひとりひとりの意識改革を実現できているわけです。
一方で、最近参加したフェスではゴミの分別所はあるものの、主催者側から特にコミュニケーションもされていませんでした。
企業内におけるメッセージの伝達や目標の共有などにおいても、この取り組みは参考になるのではないでしょうか。
音楽フェスはそもそも雑多に人が集まっているわけですが、企業の中は少なくとも同じ組織に属する同じ社員であり、同じ目標を共有して皆で達成するための土壌はできているはずです。
にも関わらず、「ビジョンが浸透しない」「目標を設定されたが、具体性が無い」「結局は売上数字が全て」「1つの目標に向かってチームで協力しあうことも無い」のように、目標管理はうまくできていないという声を多くいただきます。
社長が年始の総会やポータルで一度ビジョンを語ったところで、それだけでは伝わりません。
地道ですが、繰り返しのメッセージ発信、推進チームの結成、ひとりひとりの意識改革などをしっかりと実行することで、初めて効果が出てきます。
意外なところで気付きのあった週末でした。
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