メールがコミュニケーションに与えた影響は、コミュニケーションミスを発生しやすくしているということです。
本来、顔をつきあわせたコミュニケーションとは、五感でするものです。
コミュニケーションしながら、相手の風貌、表情、視線、声色、話し方、態度から感じ取り、
こちらの出方を調整し、より円滑にコミュニケーションが進むようにします。
日本人はあまりやりませんが、欧米人はハグや握手も使って、相手とより多くの情報交換をします。
対するメールは、文字だけでコミュニケーションをする必要があるため、圧倒的に情報が不足します。
既知の人同士ならまだしも、そうでない人同士でメールコミュニケーションすることは、
伝達できる情報が非常に少ないということを認識しなければなりません。
にも関わらず、人間は都合よく考えるもので、メールを送っただけで相手に伝わったと思っている人が非常に多いです。
さらにビジネスメールの場合、CCやBCCが多用されますが、
話の背景をよく分かっていない人がCCから横やりを入れてきて、話がこじれることは少なくありません。
なお、日本のケータイ文化には、絵文字という画期的な発明(大げさかもしれませんが・・)があり、
これをうまく使うことで文字に感情を載せられます。
が、現状、ビジネスではあまり使われていません。
部長が突然、絵文字付のメールを送ってきたら、部下に気持ち悪がられるか、いろいろな噂を立てられてしまいそうです。
自分は伝えたつもりでも相手に伝わっていないというのは、非常にストレスがたまります。
そもそも伝わらないものだ、と認識していれば対策もできるのですが、
多くの場合そうではないので、企業内外のあちこちでコミュニケーションミスが発生しているのが現状です。
また、出したメールに誰も返信してくれないこともあります。
もちろんメールの種類にもよるのですが、これもまた発信者にはストレスになります。
私自身が以前所属していた部でもあったのですが、
部内の情報共有を促進するために、皆が業務で得たことを小さなネタでも良いから、部内にメールで共有しよう、という企画が実行されたことがありました。
私も含め、何名かが情報を発信したのですが、これに返信が全く無い・・・
そもそも情報共有が目的なので、必ずしも返信は必要無いのですが、リアクションが無いのはつまらないものです。
わずか1ヶ月で、誰も発信しなくなりました。
企業内のコミュニケーションを考えるとき、
メールは外せない1つのスタイルではありますが、
全員がその特徴を正しく把握して使えているかというと、決してそうではありません。
学校や企業内研修で、メールの使い方(ツールではなく)なんて教えてくれないですし。。
これからのITリテラシー教育は、こういった点も重要視しなければならないでしょうね。
と、ここまでメールコミュニケーションの悪しき点を中心に書いてきましたが、
別にメールがダメとか、個人的に嫌いなどというわけでは無いです。
言いたかったのは、企業内コミュニケーションを円滑に行ううえで、
メールを正しく使うことが重要なので、特徴を押さえておきましょう、ということ。
メールコミュニケーションは当分無くならないでしょうからね。
次回は少し違った観点で、企業内コミュニケーションをうまく行う考え方を書きたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿