2009年8月11日火曜日

SharePoint Online に一喜一憂

SaaS 型の SharePoint Server である SharePoint Online を、弊社でも創業時から使っています。
うちのような小さな会社には、ハードウェアの購入含めたイニシャルコストを抑え、かつ運用などもいらない SaaS モデルは嬉しいですね。
もともとマイクロソフト時代には普段の業務で SharePoint を使っていましたし、
慣れたツールを会社設立後にすぐに使えたのは、業務効率のうえでも助かりました。


ちなみに、Exchange Server の SaaS 型である Exchange Online も本当は使いたかったんですが、このサービスは DNS をいじらないと独自ドメインが使えないという制限があるんですね。
まあ、当たり前なんですが。
自社で DNS サーバーやドメインコントローラを運用している場合はもちろん問題ないですが、弊社も含めて小さな企業はドメインサービスを外出ししているので、普通はカスタマイズを断られます。
ということで、メールアドレスを変更するのが嫌で、Exchange Online は残念ながら使っていません。



ウワサでは SharePoint Online 含めた、BPOS(Business Productivity Online Suite)、国内でもユーザー数が順調に伸びているようですね。
SharePoint Online ですが、オンプレミス版(自社運用)と比べても、普通に使っている分には何ら遜色ありません。
むしろパフォーマンスはいいです。
(使っている人が少ないから?w)
専用サーバーではないので機能制限があるのは事実ですが、基本的なコラボレーション機能(掲示板、アンケート、Wiki、ブログ、ドキュメントライブラリ、リスト、アクセス権管理などなど)はほぼ使えます。

サイトのデザインも、そこそこできます。
↓↓試しに作ってみたサイト↓↓



このサイト自体は標準機能の範囲で作っているので、実は大したカスタマイズはしてないです。
が、やろうと思えば SharePoint Designer でスタイルシートも編集できるので、結構激しいこともできます。



とここまでは褒め称えてきたのですが、正直なところ、いい話ばかりでも無いです。

機能制限があると書きましたが、これが意外と痛い・・



まず通常機能面で言うと、ワークフローが使えません。
それから、検索もサイト内のみです。
外部コンテンツは仕方ないとしても、配下のチームサイトも検索対象になりません。
また、個人用サイトが使えないため、それに付随する機能(個人用リンク、自分のネットワーク、人の検索)は使えません。
多数搭載されている標準 Web パーツはほぼ問題ないのですが、なぜかあるのに使おうとするとエラーになるもの(サイトディレクトリのカテゴリに入るパーツ)も。。
だったら最初から外しておいてほしいですね。


管理面で言うと、利用状況レポートが見られません。
SharePoint をホスティング提供しているプロバイダーの中には、ちゃんとログも見られるサービスを提供されているところもあるので、できないことは無いと思うんですが。
管理者としてはログは欲しいですよね。


デザイン面では、サーバーそのものをいじれないので、テーマの追加ができません。
その他、SharePoint Designer でスタイルシートなどを編集しても、IIS のキャッシュが消えるまで 10分ほど変更が反映されなかったりしますw
編集できないのかと思って何度もやり直してしまいました。。


と、いろいろ書きましたが、欲張らなければ前述の通り十分使えるサービスであることは間違いないです。
要は使い方なので、工夫次第ではかなりの要件を満たせるものになっています。
個人用サイトは無いですが、チームサイトが作れるのは嬉しいですね。
まさにこの点が SharePoint の強みですから。
まだ始まったばかりのサービスですし、今後随時改善されていくことに期待です。

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追記

SharePoint Onlineの検索ですが、フェデレーション検索は有効であることが確認できました。
そのため、SharePointからインターネット上の検索エンジンなどと連動して検索結果を表示することができます。
また、おすすめコンテンツの設定も可能であるため、
特定キーワードに対して誘導先を指定できます。
誘導先はSharePoint上である必要はありません。

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