少し御無沙汰です。
最近案件対応で、組織内情報の分類について資料をまとめているのですが、
これがなかなか奥が深いです。
以前「共有して、それからどうするか」で、何の目的で何を共有するのかを考えることが重要なポイントと言いましたが、情報分類はこれにも通じる話です。
お客様のゴールは、情報を共有することではなく、その結果ビジネス上の課題が解決されることなので、それを見失うと情報は貯まらず、貯まっても活用されないということが起きてくるはずです。
で、情報の分類というのはそのゴール設定の後の「何を」共有するかのフェーズで必要なアクションです。
分類しないと、「何を」が曖昧になるんですよね。
そこが曖昧だと、管理ルールもツールの設計も曖昧にしかできないので、導入直後は良くてもいつの間にか活用されずに形骸化していくことになります。
じゃ、どう分類していくかですが、これが非常に難しい。
分類するには切り口が必要ですが、その切り口が多岐にわたるので、全部を網羅することは不可能に近いわけです。
そうすると汎用的で直観的な切り口を選択するわけですが、それすらも曖昧。
多くの企業で実施されている方法は、部門単位でフォルダを作って、その中で年度、文書の種類(提案書、契約書 etc..)、あるいは顧客名などでサブフォルダを作ってやる方法。
企業内のファイルサーバーで行われている設計です。
これは、ラベリングと階層設計を組み合わせた方法です。
ファイルサーバーだけでなく、ネット上だと Yahoo! や MSN 、楽天などのポータルサイトもこういった設計になっていますね。
利点としては、人間が見て分かりやすいということでしょう。
直観的に情報を探していけます。
ただし、欠点もあります。
複数のラベルに属する情報をどう配置するかという問題、それから情報が増えると探すのが非常に大変、という点です。
それに対して、ラベルも階層も失くしたのが、Google に代表される検索エンジンです。
情報の置き場が階層だろうが一覧だろうが意識せずに、キーワードで情報を探してくることができます。
検索の分野は次々と新しいサービスが出ていますが、欠点は利用者に検索スキルが必要になること、情報管理の側面では機能がほとんど無いという点です。
上記はまだ分類の一例であり、これ以外にもさまざまな方法が存在します。
情報をどのように見せたいのかによって、適切な分類方法を適用することが必要です。
分類の考え方や手法は、また随時紹介していきたいと思います。
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