2009年5月1日金曜日

若い人ほど切望する、社内コミュニケーション

そもそもコミュニケーションというのは、情報を発信し、受信した人がなんらかのリアクションをすることで成立するものです。
なので、なんのリアクションもないものは厳密に言うとコミュニケーションにはなりません。
ただの情報発信、通達です。

深田博己(広島大学教授)の「コミュニケーション心理学」では、コミュニケーションにはつきつめると相互作用、意味共有、影響の3つの概念があるとされています。
・相互作用:相互に働きかけと応答を繰り返す
・意味共有:当事者間で意味を共有できる
・影響:他者に影響を及ぼすことができる
 出典:コミュニケーション心理学、深田博己

この概念を前提に考えてみると、コミュニケーションは、前述した「情報に対してリアクションのある状態」から少し進んで、「情報を受け取った側が刺激を受けて、何らかのレスポンスをし、発信した側にも刺激を与える」ことが理想的ではないでしょうか。
社内コミュニケーションを促進するということは、相互作用の繰り返し、連鎖が、個々に影響を与えあい、結果的に組織全体の成長につながるという効果があると言えるでしょう。

社内コミュニケーションの形や内容は、同僚との会話、上司への報告もあれば、メール、社内報など、多種多様です。
それらが一方通行にならずに、コミュニケーションとして成立するためには、まずは情報を発信することを奨励すること、そして受信した人はそれに応答することが認められ、習慣づいていることが重要です。

先日面白い調査結果が公開されていました。

オフィスライフに関する意識調査
http://www.mori.co.jp/img/article/090427.pdf

森ビルが実施したもので、六本木界隈で働く方々に、社内でのコミュニケーションに関して、重要性やそれに伴う効果についてアンケートをとった結果です。
これを見ると、若い方ほど社内でのインフォーマルなコミュニケーションの重要度が高いと感じていて、その理由は「新しい情報が得られるから」としたのが50%以上です。
また、森ビルが社内で配信しているメールマガジンを読んで、それをきっかけにコミュニケーションが発生し、オフィスライフの充実につながっている、という方が、20代(特に女性)で60%以上いらっしゃいます。

まあ、六本木界隈の森ビルで働く方という性質もあるとは思いますが、「若い方ほど」というのはポイントではないでしょうか。
普段から携帯やネットを活用し、不特定多数の発信者による情報に触れて、ブログなどを読んで興味のあるものは購読し、コメントを書き・・・ということに慣れているため、社内でもいろんな情報を積極的に入手していきたい、というのはごく自然に生まれた要望でしょう。
企業として、従業員の満足度を向上し、組織を活性化させていく取組として、コミュニケーションを促進するための施策を行うことは不可欠だと考えます。
思い切り宣伝になりますが、弊社でも、社内のポータルの制作やメールマガジン含めたコミュニケーションのデザインのサービスを提供しておりますので、そうしたお手伝いをしていきたいと考えております。
企業の文化は多種多様なので、それぞれで実施すべき施策は異なりますが、また随時事例もこうした場で発信していきたいと思います。

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